2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of quantitative CMR for the evaluation of dilated cardiomyopathy
Project/Area Number |
17K10399
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
石田 正樹 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (10456741)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 肇 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60205797)
市原 隆 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90527748)
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | DCM / 心筋血流予備能 / T1マッピング / 心筋ストレイン |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、以下の成果を得た。まず、シネMRI、安静時・負荷時の心筋血流MRIと冠静脈洞の位相コントラストMRI、遅延造影MRI(LGE)が実施された拡張型心筋症(DCM)患者27例と対照群27例を対象に、DCM患者と対照群で心筋血流予備能(CFR)を比較し、DCM患者でCFRと他の心臓MRIのパラメータとの関係を評価した。心筋ストレインはFeature tracking法により算出した。DCM患者では対照群よりCFRが有意に低かった(2.84±0.87 vs. 3.97±1.47、p=0.001)。DCM患者でCFRは左室心筋重量、GLS、GRSと有意に相関し、GLSがCFRの唯一の独立した相関因子であった(β=-0.515、p=0.006)。このことはDCM患者において微小循環障害による相対的な内膜下虚血が、左室機能障害を来すことを示唆している。 また、薬物療法の前後で、シネMRI、遅延造影MRI、造影前後のT1マッピングが実施された別のDCM患者21例を対象に、T1マッピングにより左室リバースリモデリングが予測できるかを心筋生検による組織的評価ともに検討した。左室リバースリモデリングは11例 (52%)でみられた。ECV、LGE、心筋生検ではなく、Native T1のみが左室駆出率の増加、左室拡張末期容積の減少率、左室収縮末期容積と有意な相関を示した (r=-0.55,0.55,0.56, all-p<0.05)。Native T1<1400 msの場合、左室リバースリモデリングを感度90%、特異度82% 、AUC 0.86という精度で予測できた。ECV, LGE、および心筋生検による左室リバースリモデリングの予測精度はAUCがそれぞれ0.72, 0.53 and 0.66であり、Native T1は左室リバースリモデリング予測に最も優れた指標であることが示された。
|