2019 Fiscal Year Annual Research Report
Design of a high performance X-ray camera to visualize human soft tissue
Project/Area Number |
17K10418
|
Research Institution | 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発 |
Principal Investigator |
安藤 正海 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 総合科学研究センター, 特任研究員 (30013501)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 哲也 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (30240146)
市原 周 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 医師 (30426499)
江角 浩安 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (70160364)
杉山 弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (80222058)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 病理学 / エックス線画像 / 軟組織 / エックス線暗視野法 / 放射光 / 新エックス線カメラ |
Outline of Annual Research Achievements |
新エックス線カメラの基本設計は完了した。部品も購入は完了した。しかしながら市販のカメラについているレンズでは病理標本の24mm x 36mmの大きさを撮影することは難しいことが判明した。ここで新たな大型のレンズを投入する必要が判明した。この設計までは完了したが、具体的な製作に入ることができないでいる。したがって完成までは時間を要するところから既存の英国製カメラを用いて各種人体軟組織の三次元描画の試験を行なった。その主な臓器は乳房である。現在までにDCISと呼ばれる乳管内ガン、小葉の3次元画像を取得済みである。今季は乳頭の3次元画像取得を行なった。この部位に関して3次元描画を試みたグループは存在しなかったと思われる。そのため乳を作る組織小葉、乳を乳首まで運ぶ乳管と乳を送りだす乳首の間の関係を立体的に観察した例はないと思われる。空間解像度は既存の7.4ミクロンピクセルサイズのエックス線カメラを用いた。これは別途行なった空間解像度評価実験によれば、水平8.5ミクロン、垂直6ミクロンの値が求められた。これを用いて高空間解像度の3次元画像が得られた。これによると従来の観察結果にもとづく定説は乳首に集まる乳管の数は15~20とされ、小葉と乳首の乳管とは一対一の関係になっているされていた。しかしながら従来の厚さ数ミクロンの病理切片を数千枚作成し、立体像を作成する時間と労力を要する仕事は誰も行なわなかった。これに対して私たちが開発したエックス線暗視野法は非破壊で短時間で3次元画像データが収集でき、一定時間で精密な三次元画像が得られる特色を利用することにより上記の常識を覆す研究結果が明らかになった。
|
Research Products
(4 results)