2017 Fiscal Year Research-status Report
MeAIB-PETを用いたアミノ酸イメージングによる新たな腫瘍診断法の確立
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17K10453
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
阿部 光一郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00380387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百瀬 満 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40312029)
福島 賢慈 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50408613) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | PET / MeAIB / アミノ酸トレーサー / 脳腫瘍 / 悪性腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
C-11標識メチルAIBの薬剤合成について、先行研究者である滋賀成人病センターの加川信也先生、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構の東達也先生、西井龍一先生のご指導とご協力を頂き、滋賀成人病センターに出張して実施訓練とカンファレンスを行った。既存の合成装置に適した合成方法の選定と合成プログラムの作成を行ったが、合成プログラムを検討、作成する上で、メチルトリフレートの合成、前駆体との反応、HPLC分析条件の最適化などにほとんど経験がなかったため、カンファレンスやアドバイスは非常に重要であり、これらを参考に検討を重ねた。2017年秋の核医学会でもミーティングを行い、合成の過程の詳細について検討を繰り返し、最終的に、3ロット試験の[11C]MeAIBの全合成時間は約32分で、合成収率は約34%となり、目標としていた文献と同等以上の合成時間と合成収率を達成することができた。2018年1月にはほぼ臨床に用いることのできるレベルで薬剤の合成に成功し、院内製剤使用および適応外使用の許可を得るため各委員会に書類を提出した。院内での薬剤使用については許可が下りたものの、「個人情報保護法等」改正を受けた、今回の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の改正により、「前向き介入研究」についての倫理委員会審査がストップしており、現在棚上げの状態である。審査の再開、もしくは他施設での審査を受審する道筋がつけば、当院倫理委員会の方針に従って早急に臨床研究を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
薬剤合成までの過程は当初予定していた進捗であったが、院内製剤の使用許可、適応外使用の許可、倫理委員会の申請の準備に手間取り、本年4月の法改正の影響で、最終的な倫理委員会の審査が棚上げされた状態である。当院倫理委員会の審査方法について、速やかに道筋がつけられることを期待する。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会の審査を受け研究の実施が認められ次第、臨床研究を開始する。
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Causes of Carryover |
MeAIB合成プログラムを検討、作成する上で、メチルトリフレートの合成、前駆体との反応、HPLC分析条件の最適化などにほとんど経験がなかったため、先行研究者のアドバイスを得ながら収率を上げるのに時間を要した。また、院内製剤使用、適応外使用について院内での申請手続きに予想外に時間がかかり、倫理委員会申請が現在やっと行えた状態である。 症例に薬剤を投与して実際に研究を開始できれば、それらに材料費や物品費がかかるが、依然開始困難な状態である。
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