2017 Fiscal Year Research-status Report
Improvement of image quality in nuclear medicine based on artificial intelligence approach
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17K10455
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Research Institution | Gihu University of Medical Science |
Principal Investigator |
片渕 哲朗 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 教授 (00393231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 武史 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10283285)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人工知能 / シンチグラム / SPECT画像 / 被ばく軽減 / 定量化 / 高分解能 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的は,核医学画像において人工知能技術を用いて従来のシンチグラム/SPECT画像の高解像化を図り,正確な集積カウント情報を推定する手法を開発する.最終的には多元的な方向からの画質を改善するシステムを構築し,「低被ばく・高感度・高解像度」を実現するための技術基盤を確立する. 方法として,低被曝・高感度・高解像度を実現するために,画像劣化のモデルを解析し,そのモデルに基づいて様々な画像をファントム実験によって生成する.そして,モデルとその解法の適切さを明らかにする.また,それら画像の劣化や画像生成の過程を「時間軸」「空間軸」「エネルギー軸(核種)」「コリメータ軸」の4つに多元化し,同時に,吸収/散乱の程度を加え,同一ファントムを用いて多面的に検証を行い,高解像度化の可能性を明らかにする.それらの結果を辞書データとして生成し,例えば「低解像度コリメータの画像」から「高解像度コリメータの画像」を生成する手段を,ファントム実験によって明らかにする.そして,その臨床応用の可能性を示す. 本研究の意義は,核医学検査の診断に定量情報を与え,その診断能向上に寄与することにある.加えて,画像生成の過程を多元的に捉えることで,物理実験に基づいて辞書データベースを作成し,実際にはソフトウェアのみで画像改善を実現する点に意義がある.このようなアプローチで画像を作成することにより,人工知能技術の新たな可能性を見出し,辞書データとともに核医学画像の定量化ソフトウェア開発の基盤となる技術を構築する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在,ファントムによる撮像を繰り返して実験しており,得られたデータを人工知能による解析を行っている.このことにより,人工知能のための辞書データを生成しており,研究は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在のファントムによる解析で明らかにした劣化モデルに当てはめ,観察した画像から原画像を推定するために必要な辞書データや画像パッチデータを明らかにする.辞書生成に関しては,1画素を1要素とする画像の固有空間法を用いる.その次元数は膨大になるため,主成分分析法に基づいて削減を行う.その削減方法も辞書の一部として保存する. そして,ここで収集した画像に基づき,辞書データを作成していく.この辞書データは,画像パッチや固有空間そのものである.例えばスパースコーディングを行う場合には,この辞書に基づき画像パッチを高解像度辞書に当てはめ出力画像を得ることが可能になる.この2つの計画に基づいて,「低被ばく・高感度・高解像度」を実現するための,技術基盤を明らかにする.
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Causes of Carryover |
当初購入予定であった深層学習用コンピュータは共同研究者の施設にあるもので代用可能であったため,経費節約のため購入を保留にしている.また,学会等の発表は特許出願の可能性があるため現在見合わしており,そのための旅費が繰り越しとなった.
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