2018 Fiscal Year Research-status Report
microRNA導入幹細胞による新規放射線増感法の開発
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17K10476
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松尾 圭朗 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (90749201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤坂 浩亮 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (20707161)
宮脇 大輔 神戸大学, 医学部附属病院, 特命講師 (30546502)
犬伏 祥子 (カリヤ) 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (60585959)
江島 泰生 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70423233) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 放射線増感 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵癌細胞株(PANC-1)に対して、マイクロRNA(miR99b、miR101-1、miR144)のトランスフェクションを行い、GFPが発現している細胞割合を蛍光顕微鏡を用いて確認した。何度か手技を工夫した結果、トランスフェクション効率は45%程度と考えられた。また、購入したマイクロRNAを今後の研究で頻回に使用する予定であるので、遺伝子組み換え実験申請の上で、大腸菌を用いたプラスミドDNAの大量回収を行った。次いで、各種のマイクロRNAによる放射線増感の確認のため、マイクロRNAをトランスフェクションした膵癌細胞株に対して電離放射線の照射を行っている。トランスフェクションした膵癌細胞株への照射に先立って、コントロールとしてトランスフェクションを行っていない膵癌細胞株に対して、当院で照射可能な電離放射線である陽子線、炭素イオン線の照射を行い(陽子線は0Gy、2Gy,4Gy,8Gyの照射、炭素イオン線は0Gy、1Gy、2Gy、3Gy、4Gyの照射)、コロニーアッセイ法で各線量における生存率のデータを取得した。次いで、ヘリウムイオン線による照射を行い、コントロールデータの取得を行っている。コントロールデータがそろい次第、マイクロRNAをトランスフェクションした膵癌細胞株に対して、上記の各種電離放射線を照射し、放射線増感の効果を確認したのち、脂肪由来間葉系幹細胞にmicroRNAのトランスフェクションを行い、膵癌細胞株と共培養を行った上で、同様の手順で増感作用を確認する予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初膵癌細胞株へのトランスフェクションがうまくいかず、実験手技の工夫・向上に時間を要した。また、電離放射線のスケジューリングに関して、実臨床施設の設備を利用しているため制約がある。また、膵癌細胞株(PANC-1)への陽子線・炭素イオン線の照射の基礎データは文献的にもほとんど存在せず、播種細胞数などにも調整が必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、In vivoでの研究を継続する。現在まで照射している陽子線・炭素イオン線に加え、今後実臨床での使用が広がると思われるヘリウムイオン線に関しても照射実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
膵癌細胞株へのトランスフェクションをはじめ、各種の手技の確立に時間を要してしまい、共培養実験に使用する脂肪由来間葉系幹細胞の購入ができなかった。次年度使用額として繰り越した分で、当初の予定通り脂肪由来間葉系幹細胞の購入を行う予定である。
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