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2019 Fiscal Year Research-status Report

体幹部放射線治療における呼吸性移動 -四次元アルゴリズム解析と治療法の標準化-

Research Project

Project/Area Number 17K10486
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

幡多 政治  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (60285145)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords放射線治療 / 体幹部 / 呼吸性移動 / 呼吸同期
Outline of Annual Research Achievements

ファントムや呼吸同期プラットフォームなどを用いて、体幹部の強度変調放射線治療(Intensity-modulated radiation therapy, IMRT)の呼吸性移動による吸収線量の変化について検証を行った。
まず水ファントム内の標的中心に線量計を固定し、静止状態で吸収線量の測定を行った。照射の条件を強度変調による180度~25度までの時計回りおよび反時計回りの円弧状2回照射に設定したところ、治療計画と実測との吸収線量の差は0.1%であった。続いてこのファントムを呼吸同期プラットフォームに設置し、振幅を8mmで実際の呼吸に模した動きで移動させたところ、標的中心の吸収線量の差は1.3%に増加した。次に、Delta4 Phantom+を用いて静止状態で同様の照射条件の下に計測を行った。このファントムは、内部の冠状断および矢状断の直交する2面に多数の半導体検出器が配列されており、三次元での線量分布の評価が可能となっている。当施設の実臨床における検証では、gamma indexが2mm/3%でパス率が95%以上を承認条件としているが、今回の測定では全体のパス率が100.0%と高い一致性が見られた。さらに、フィルムを用いて同じ照射条件で計測を行ったところ、静止状態における水平断、冠状断、矢状断でのパス率はそれぞれ99.6%、100.0%、100.0%だった。一方、模擬的な呼吸運動下での各断面におけるパス率は96.3%、96.5%、97.7%で、全て許容範囲内の誤差であった。
以上の結果より、IMRTにおいて呼吸により標的が移動しても、その移動距離が比較的短ければ、信頼性の高い照射が実践されることが示唆された。今後は呼吸条件を変えながらデータを蓄積し、体幹部のIMRTにおける呼吸性移動の影響について、さらなる検討を重ねていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新たに追加した分も含め、十分な基礎実験が必要と考えられたため。

Strategy for Future Research Activity

さらなる呼吸同期に関する基礎的な検証データの蓄積が必要であるため、引き続きファントムと呼吸同期プラットフォームを使った実験を続ける。

Causes of Carryover

昨年度、本研究に使用してきた放射線治療システムが更新となり、実験の追加やデータの見直し等が必要になったため。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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