2017 Fiscal Year Research-status Report
Research of conservative breast cancer treatment using calcium phosphate cement paste marker
Project/Area Number |
17K10487
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
荻野 伊知朗 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (20275035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲山 嘉明 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 教授 (10184730)
成井 一隆 横浜市立大学, 大学病院, その他 (70468172)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 乳癌温存療法 / 術前化学療法 / リン酸カルシウムペーストペースト |
Outline of Annual Research Achievements |
リン酸カルシウムペーストマーカーCalcium phosphate cement paste marker(CPCM)注入方法改良をバイオペックス-Rの練和ならびに超音波撮影下の食用肉実験を行い確立した。 臨床統計科と相談の上、研究方法を以下のように決定した。術前化学療法後、手術を行う乳癌患者50例にCPCM注入し、50例は、CPCM注入なしとする。この選択は無作為割付でおこなう。CPCM不使用症例と比較して乳房温存率、乳房部分症例における腫瘍断端陰性率・断端距離・切除標本容積を比較する。術前化学療法後、完全寛解や著名縮小時のCPCM有用性を証明する。CPCM注入症例とCPCM非注入症例との比較はχ2検定およびt検定を行う。例数は、最もCPCM注入意義が分かるとした臨床的完全奏効群の数を推定して決定した数であり、統計学的有意がでるための最低数である。副次目的としてCPCM を含んだ腫瘍のCT、MRI、超音波画像の経時的変化及び病理標本との関連性を調べることにより、このマーカーが信頼できるものであることも確証する。画像評価は、スコア―判定をした後、Cohen’s Kappa 統計を用いて評価一致性につき検証する。病理標本と検証し画像上のCPCM数に相違がないか確認する。例数は主目的で得られる数で十分である。 術前化学療法前に画像で認証できるマーカー(ハイドロジェル)を挿入して完全奏効容積を報告したものはあるが、挿入群および非挿入群による比較試験を行った報告はない。CPCMのみならずマーカー挿入の有用性を確証する試験である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床統計科と研究方法につき、いろいろと議論があったため、倫理委員会への書類申請が遅れた。更に臨床研究法執行のため、倫理委員会の整備が必要となり、審査の開始が遅延することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
食用肉挿入後、リン酸カルシウムペーストマーカーCalcium phosphate cement paste marker(CPCM)の存在を超音波装置および乳腺撮影装置で撮影し確認できた。手技的に問題がなく、臨床で実用可能であることが判明した。しかしながら、乳腺撮影で細い石灰化線がCPCMと接して挿入経路に認められることがある。実用で問題にはならないが、今後更に改良を試みることにより理想的なマーカーの作成が期待される。 倫理委員会も臨床研究法に対応できるよう整備されたため、臨床試験の開始が7月となることを目標として準備中である。
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Research Products
(3 results)