2018 Fiscal Year Research-status Report
CT detection of primary and metastatic tumor and their treatment abscopal effect via radiation
Project/Area Number |
17K10489
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
原田 聡 岩手医科大学, 医学部, 講師 (20244931)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Radiation / Drug delivery system / Abscopal effect / Hyaluronic acid / Immunotherapy / Microprobe |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線により、HMGB1, anti-CD47 siRNA, anti-PD-L1を放出するParticleを、ヒアルロン酸-プロタミンの静電気的結合を利用してヒアルロン酸-プロタミンParticleを作成した。これらをアルロン酸-アルギン酸溶液に混和後、径500 nm孔のフィルターを介して、塩化カルシウム-塩化第二鉄溶液中に噴霧することにより、ヒアルロン酸-プロタミンParticleを、径475 ± 23 nmのヒアルロン酸-アルギン酸マイクロカプセル中に封入した。 上記パーティクルを生理的食塩水中に浮遊させ、放射線を照射したところ、放射線10Gyの照射により、HMGB1, anti-CD47 siRNA, anti-PD-L1が、それぞれ、78%、62%、74%放出されることが、PIXE法、およびmicro PIXE camera法により確認された。 本パーティクルを、左下腿に乳がん腫瘍 MM48腫瘍を移植したマウスに、尾静脈から注入し、9時間後に、脳、肺、腎、肝、脾、腫瘍に捕捉されたパーテイクルを micro PIXE法により観察した。結果、パーティクルは、脳、肺、腎、肝、脾、腫瘍よりも有意に腫瘍に優先的に捕捉され、分配されたパーティクルに放射線を照 射したところ、HMGB1, anti-CD47 siRNA, anti-PD-1が放出されることが確認された。放出されたHMGB1はDendritic cells活性化し、活性化されたDC は放射線照射により放出されたtumor specific antigen、およびproteinを分析後、CD8+T-cellを感作する事が期待された。感作されたリンパ球は、anti-CD47 siRNAにより“Don’t eat me signal”が鎮静化された原発腫瘍や転移を攻撃する事が予測され、抗腫瘍効果や転移巣治療効果増強が期待された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度はヒアルロン酸-プロタミンをHMGB1, anti-CD47 siRNA, anti-PD-L1抗体溶液中で、静電気的に結合させ、Particleが生成する事を明らかにした。平成29年度は、本パーティクルをCoatsome-EL-010内に封入していたが、CoatsomeではParticle径が742 ± 13 nmと大きすぎ、脳、肺、腎、肝、脾、腫瘍へのparticleの捕捉が起きてしまい、その分、腫瘍への分配が減少していた平成30年度は、Particleを微細化するため、をアルロン酸-アルギン酸溶液に混和後、径500 nm孔のフィルターを介して、塩化カルシウム-塩化第二鉄溶液中に噴霧することにより、ヒアルロン酸-プロタミンParticleを、径475 ± 23 nmのヒアルロン酸-アルギン酸マイクロカプセル中に封入する事に成功した本カプセルからは放射線に反応して、HMGB1, anti-CD47 siRNA, anti-PD-L1抗体が放出されているのが確認され、カプセルを左下腿に乳がん腫瘍 MM48腫瘍を移植したマウスに尾静脈から注入すると脳、肺、腎、肝、脾、腫瘍への捕捉数低下と腫瘍への捕捉上昇が観察された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度で開発した、腫瘍により優先的に捕捉された後、放射線照射に反応して、HMGB1, anti-CD47 siRNA, anti-PD-1を放出するParticleが、免疫療法にどの様に影響するかを検討する。 anti-CD47 siRNAとanti-PD-L1抗体が腫瘍のCD-47シグナル(don't eat me signal)、およびPD-L1抗原をを阻害するか否かを、免疫染色、Flow cytometryにより観察 する。さらに、放射線により放出されたHMGB1による、Dendritic cell (DC)活性化とCD8+T- cellのCross Primingに対する影響を研究する。これら結果から、Abscopal effectによる転移巣治療を研究する。
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Causes of Carryover |
実験動物(マウス)購入に際し、マウス単価に一部変動が生じたため、2400円の次年度使用額が生じた。 次年度はマウス購入費用に充てる予定である。
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