2018 Fiscal Year Research-status Report
小児肝移植後持続性高EBウイルス血症の病態及びグラフト肝における線維化機序の解明
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17K10509
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
亀井 秀弥 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (80422773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 靖弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院教授 (20335251)
伊藤 嘉規 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (20373491)
大西 康晴 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60377257) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Estein-Barr ウイルス / 肝移植 / グラフト肝線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児肝移植症例では移植後免疫抑制療法下にEstein-Barr (EB) ウイルスの初感染となることが稀でなく、そのためその後高EBウイルス血症が長期にわたり持続する症例も多い。しかしその病態や臨床的意義、長期予後への影響などは不明である。一方、小児肝移植領域では長期生存が重要とされるが、近年血液検査上肝機能に異常がなくてもグラフト肝の線維化が進行していることが問題視されているがその原因は未だ解明されていない。持続性高EBウイルス血症を認める小児生体肝移植症例についてウイルス学的・免疫学的な解析を行いその病態を解明するとともに、肝炎を引き起こすことでも知られるEBウイルスがグラフト肝に与える影響を病理組織学的にも検討し解明することを目的としている。肝移植後高EBウイルス血症を引き起こす病態が解明され、その特徴や特異性が同定されればその治療法や予防法も確立することが可能であると予想され、小児肝移植長期予後の向上に大きく貢献するものと考えられる。グラフト肝の評価としては肝線維化マーカーの測定に加えプロトコール肝生検による病理組織学的に評価し2群間で比較検討する。特にEBウイルス持続高値群ではEBERsによる染色も行い評価する。 当院にて生体肝移植を施行した小児症例に対して、入院中は週1度、外来通院加療中は4-6週間にリアルタイムPCR法を用いた定量法でEBウイルス量を測定している。全血EBV-DNA量が10000IU/mL以上の状態が6ヶ月以上持続した症例をEBV持続高値群とした場合、約4割が持続高値群となっている。 現在移植後1年以上経過した症例に対して肝生検を施行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当院にて生体肝移植を施行した小児症例に対して、入院中は週1度、外来通院加療中は4-6週間にリアルタイムPCR法を用いた定量法でEBウイルス量を測定している。全血EBV-DNA量が10000IU/mL以上の状態が6ヶ月以上持続した症例をEBV持続高値群とした場合、約4割が持続高値群となっている。持続性EBV血症へのリスクファクターとして冷阻血時間、移植時EBウイルス未感染などが同定できている。 移植後1年以上経過した症例に対して順次肝生検を施行している。またEBV持続高値群に対しては順次EBERs染色を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も小児生体肝移植患者に対してEBウイルス量を測定していくとともに肝生検、EBERs染色も順次行い評価していく。またEBウイルス血症とグラフト肝の病理組織学的所見、線維化マーカーとの関連性も解析していく。
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Causes of Carryover |
(理由)肝生検のEBERs染色評価がやや遅れており、そのための消耗品購入を次年度に繰り越したためである。 (使用計画) 症例数を重ねて引き続き病理組織診断・評価を行っていく。そのための消耗品購入に使用していく予定である。
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