2019 Fiscal Year Annual Research Report
Clinicopathological significance of TIGIT and soluble CD155 in breast cancer
Project/Area Number |
17K10533
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
井口 研子 (間中研子) 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50575644)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | TIGIT / CD155 / DNAM-1 / 免疫チェックポイント分子 / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
・新規免疫チェックポイント分子TIGITとペア型受容体DNAM-1、リガンドのCD155の発現を解析するため、乳癌のサブタイプのうちTILの浸潤を多く認めるトリプルネガティブサブタイプ、HER2サブタイプのFFPE組織標本を用いて免疫染色を行い、腫瘍部の乳癌細胞と非腫瘍部の正常乳管上皮細胞におけるCD155、PD-L1と、浸潤リンパ球におけるCD4、CD8、CD68、Foxp3、TIGIT等の発現を解析した。トリプルネガティブサブタイプ、HER2サブタイプとも腫瘍部では非腫瘍部に比較し多くのリンパ球浸潤を認め、CD8、CD68、Foxp3の発現を多く認めた。TIGIT、CD155に関しては、乳癌細胞におけるCD155の発現と、浸潤リンパ球におけるTIGITの発現を認めた。浸潤リンパ球におけるDNAM-1の発現は確認できず、発現していないのか、あるいは免疫染色の問題で染色ができていないのかは解決していない。引き続き解析を継続する。 ・TIGITとペア型受容体DNAM-1、リガンドの膜型CD155、可溶型CD155のin vivoにおける相互作用を解析するため、マウスモデルを用いる計画とした。ヒトのCD155は膜型と可溶型のスプライシングバリアントがあり、膜型と可溶型ともTIGITとDNAM-1に結合するため、可溶型CD155が膜型CD155とTIGITあるいはDNAM-1との相互作用を阻害する可能性などが考えられる。しかしマウスのCD155は膜型のみのため、ヒトとはCD155とTIGITあるいはDNAM-1との相互作用が異なる可能性がある。そこでヒト化モデルとして可溶型CD155ノックインマウスの発癌モデルを解析に用いる計画を立てた。可溶型CD155ノックインマウスを樹立し、現在発癌実験を行っている。
|