2018 Fiscal Year Research-status Report
臓器移植を目指したin vivoにおける臓器内の血管内皮再構築法の開発
Project/Area Number |
17K10536
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱仲 早苗 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (40511415)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 血管内皮 / 再構築 / 多能性幹細胞 / 胚盤胞補完法 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、「血管内皮欠損動物の作成」については、CRISPER/Cas9を用い当初の計画通り、Flk-1ヘテロノックアウトTgマウスを作製することに成功した。 さらに、2、「胚盤胞補完法による血管の構築」については、血液細胞および血管内皮細胞の欠損により発生初期に胎生致死となる既報のFlk-1欠損(ホモノックアウト)マウス胚、とH29年度に作製したマウスES細胞あるいはiPS細胞を用いて、胚盤胞補完法により同種間Flk-1ホモノックアウトキメラマウスの作製に成功した。このレスキューされたFlk-1ホモノックアウトキメラマウスは、特別な異常もなく成体まで成長し、すべての血管内皮および血液細胞はESあるいはiPS細胞由来であることを確認した。 以上のことから、ES/iPS細胞を用いた胚盤胞補完法により、Flk-1欠損マウスはすべての血管内皮細胞および血液細胞がES/iPS細胞で構築され、発生初期の胎生致死をレスキューすることに成功し、同種間における「臓器移植を目指したin vivoにおける臓器内の血管内皮再構築法の開発」について達成できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
H30年度以降に実施する計画であった「胚盤胞補完法による血管の構築」については、既報の血管内皮欠損マウス胚とマウスES/iPS細胞を用いた同種間キメラ動物の作製により、発生初期に胎生致死となる血管内皮欠損マウスをレスキューすることに成功した。 これらキメラマウスは、成体まで異常なく成長し、すべての血管内皮細胞および血液細胞がES/iPS細胞由来であったことから、同種間における「臓器移植を目指したin vivoにおける臓器内の血管内皮再構築法の開発」について達成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、さらに詳細な解析、さらに異種のES/iPS細胞を用いた検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
H30年度は、予定より使用する動物数が少なくすんだため、飼育費用が予定より少なくなった。 次年度は、飼育動物を増やし、さらに外注検査を行う予定である。
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Research Products
(2 results)