2017 Fiscal Year Research-status Report
プロテオーム解析による胆汁酸動態制御機構の変化からみた減量手術の糖尿病改善効果
Project/Area Number |
17K10575
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内藤 剛 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (50291258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井本 博文 東北大学, 大学病院, 助教 (20754922)
田中 直樹 東北大学, 大学病院, 助教 (60547404)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 十二指腸空腸バイパス術 / 肥満糖尿病ラット / 代謝改善手術 / 減量手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまで、減量手術が糖代謝、脂質代謝を改善させる機序をラットを用いて研究してきた。特に消化管バイパス術の代謝改善効果に着目して、これまでにIleal Transposition、Duodenal-Jejunal Bypass (DJB)における代謝改善効果を報告してきた。その結果これらの手術においては消化管ホルモン環境が変わること、血中胆汁酸濃度の上昇が認められることなどを明らかにしてきた。この中で特に最近注目されているのは胆汁酸と腸内細菌叢である。胆汁酸は胆汁酸の核内レセプターで、胆汁酸シグナルの中枢であるfarnesoid X receptor (FXR)と結合することにより、糖新生に関与する酵素の発現を調節することが知られている。本研究ではDJB の胆汁酸上昇の機序、またBPL の機能解析と血中胆汁酸濃度上昇の機序を明らかにすることによって、Metabolic surgery の体重減少効果、糖代謝/脂質代謝改善効果に関する機序の全容解明を目指すものである。平成29年度に予定した実験の進捗は以下の通りである。 1. DJBモデルラットの作成 雄性のSprague-Dawley(SD)ラットを使用して、肥満に伴う2型糖尿病の病態を再現するため、ラットにファストフードを模したFast food diet (FFD) を給餌、12週後に十二指腸空腸バイパスモデル、シャム手術群の作成を企図していたが、肥満・耐糖能異常を呈するまでに至っておらず、止むを得ず肥満・糖尿病自然発症ラットであるOLETFラットへの変更を考慮している。OLETFラットではこれまで我々は上記モデルの作成に成功しており、安定的にモデルを作成できている。 2. 食事負荷試験・インスリン負荷試験、組織標本採取 上記モデルの作成が遅れているため、まだ組織採取、負荷試験を行うに至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラットでのモデル作成は、すでに他の研究でも作成しており技術的にも問題なく作成できている。ただ作成したモデルの頭数が少なく、予定したモデルの数に到達していないため、食事負荷・インスリン負荷試験、並びに組織標本の採取には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
安定的にモデルの作成を進め、引き続いてその後の実験を進めるように企画している。
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[Presentation] The Function of The Bilio-Pancreatic Limb After Duodenal-jejunal Bypass in Type2 Diabetes Rat model2018
Author(s)
Ichiro Ise, Munenori Nagao, Naoki Tanaka, Hirofumi Imoto, Kazuhiro Watanabe, Tomoyuki Ono, Tomotaka Ueno, Masamitsu Maekawa, Saori Shoji, Fuyuhiko Motoi, Takashi Kamei, Michiaki Unno, Takeshi Naitoh
Organizer
Asia-Pacific Metabolic and Bariatric Surgery Society Congress 2018
Int'l Joint Research
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