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2017 Fiscal Year Research-status Report

Metabolomics analysis for predictive biomarker discovery of Chemotherapy Efficacy in Esophageal Squamous Cell Carcinoma

Research Project

Project/Area Number 17K10582
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

丹羽 由紀子  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50746401)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山田 豪  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (30467287)
岩田 直樹  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00719247)
小池 聖彦  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (10378094)
藤井 努  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (60566967)
小寺 泰弘  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10345879)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords食道癌
Outline of Annual Research Achievements

われわれはこれまでに、食道癌における上皮間葉転換 (EMT) の臨床的意義を報告してきた。これらの成果をもとに、下記の研究計画を立案した。
① in vitroで、抗癌剤 (シスプラチンおよび5-FU) 感受性と耐性食道癌細胞株をメタボローム解析し、細胞内における薬剤応答に関連する代謝物および代謝酵素を同定する。 ② in vivoで、抗癌剤感受性と耐性食道癌細胞株マウスモデルを作製し、マウス血液中のターゲット代謝物および代謝酵素の動的変化の再現性を確認する。 ③ 術前化学療法を施行した食道癌切除患者の治療前血液サンプルにおいて、ターゲット代謝物および代謝酵素と化学療法治療効果との相関を確認する。
食道癌治療前血液サンプルから術前化学療法 (シスプラチンおよび5-FU) 施行患者のうち、治療効果が完全奏効もしくは著効した化学療法奏効群4検体および増悪を認めた化学療法不応群4検体の計8検体を、高性能DNAチップ基板3D-Gene(R)を用いマイクロRNAの網羅的解析を行った。
変動遺伝子として、化学療法不応群で高発現していたマイクロRNAの候補を28種類認めた。このうちmiR-193b-5p、miR-873-3p、miR-23a-5pの3つをターゲットとし、術前治療前血清検体111検体例を用い、上記の候補miRNAにつき定量PCRにて測定した結果、発現率と化学療法奏効率が相関していることが明らかとなった。
miR-193bはTGF-βシグナルの調節因子として、miR-873はABCB1 (MDR1) 遺伝子の制御因子として、miR-873-3pはNF-κBシグナルの調節因子としてそれぞれ報告されており、これらは、メタボローム解析を行う上で、ターゲットとなる代謝経路の候補となりうると考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

抗癌剤感受性食道癌細胞株および抗癌剤耐性細食道癌細胞株の培養については順調に進行した。これらの耐性細胞株とともに感受性食道癌細胞株培養細胞をBligh-Dyer法による処理を行い、水溶性代謝物を含む分画を抽出し、高感度のトリプル四重極システムであるQTRAP(R)6500+ (SCIEX社) の液体クロマトグラフ質量分析計 (LC/MS) によるメタボローム解析の実施可能か検証した。
しかし、これらの培養液を用いたメタボローム解析結果についてデータの再現性が得られなかったため、データ解析のステップへ進むことができず、難渋した。検体調整の手法・手技の問題や、液体クロマトグラフ質量分析計 (LC/MS) の理論段数が低いことによる分離不十分の可能性、注入検体量過多のイオンサプレッションによる定量性の低下の可能性等を検討したが、原因は不明であった。

Strategy for Future Research Activity

本研究ではターゲットとなる代謝物・代謝経路・代謝酵素の同定が律速段階であり、これらの同定が急務である。
次年度も引き続き、抗癌剤感受性食道癌細胞株および抗癌剤耐性細食道癌細胞株のメタボローム解析を継続する必要がある。メタボローム解析手法については見直しが必要であり、ガスクロマトグラフィー質量分析 (GC-MS) システムによる網羅的解析を検討している。具体的には高速スキャン測定が可能な四重極型質量分析器であるGCMS-QP2010 Ultra (島津製作所(R)) による検証を考えている。
ターゲットが同定され次第、代謝酵素阻害剤を用いた細胞株における検証、代謝酵素阻害剤を用いたマウスモデルにおける検証、臨床血液サンプルでの代謝酵素と抗癌剤感受性をふくめた臨床病理学的因子の相関解析と実験ステップを進めていく。これらの進行にあわせて、マウスモデルの作成準備を行う。

Causes of Carryover

本年度予定していた、抗癌剤感受性食道癌細胞株および抗癌剤耐性細食道癌細胞株のメタボローム解析による薬剤応答に関連する代謝物および代謝経路・代謝酵素の同定が遅れており,未使用額が生じた。
次年度も引き続きメタボローム解析を継続するため、メタボローム解析の関連試薬の購入に使用する。
また次年度には代謝酵素阻害剤を用いた細胞株における検証および代謝酵素阻害剤を用いたマウスモデルにおける検証を実施するため、マウス購入費としても使用する。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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