2019 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of factors disturbed ADCC activity of NK cells to the solid tumor
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17K10613
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
上野 富雄 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70284255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 清 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (30346564)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 胃癌 / ADCC活性 / 免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では胃がんをターゲットとして抗体依存性細胞障害活性を飛躍的に高める因子を探索することを目的とした。 Her2陽性ヒト胃がん細胞株HSC-60、Her2陽性ヒト乳がん細胞株SK-BR-3、Her2陰性ヒト乳がん細胞株HCC1599を活性化NK細胞と抗Her2抗体存在下で共培養を行い、NK細胞の抗Her2抗体存在下/非存在下における細胞障害活性を測定した。その結果、HSC-60、SK-BR-3では抗Her2抗体存在下において細胞傷害活性の上昇傾向が見られたが、HCC1599では抗Her2抗体存在下でも細胞傷害活性の変化は見られなかった。この結果よりHer2陽性ヒト胃がん細胞株、ヒト乳がん細胞株では抗Her2抗体存在下でNK細胞の抗体依存性細胞障害活性が上昇すると考えられた。 並行してNK細胞機能活性のマーカーであるD107A、NK細胞と一部のT細胞に発現し、免疫応答の調節に重要な役割を果たすKIR/CD158、NK細胞とマクロファージが発現しているCD16、NK細胞とT細胞に発現しているCD56、NK細胞と一部のT細胞に発現し、リガンドが結合するとNK細胞が活性化するCD314(NKG2D)、造血系細胞の細胞膜上に発現するCD45、T細胞のマーカーであるCD3についてFlow cytometerで発現を確認した。死細胞判定にはFVS510を用い、解析は生細胞について行った。NK細胞集団を同定し、このNK細胞集団についてCD107A、CD158、CD314の発現について検討した。単独で培養したNK細胞については、CD107Aは陰性であり、CD158は陽性集団と陰性集団が別れ、CD314は陽性集団のみであった。NK細胞とヒト乳がん細胞株SK-BR-3を共培養した場合、CD107Aの発現が増加傾向にあった。
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