2017 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌間質における免疫担当細胞と化学療法感受性および癌悪性度の評価
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17K10668
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
西村 潤一 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 消化器外科副部長 (20379209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香山 尚子 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40548814)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 間質 / マクロファージ / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の異動に伴い、2018年7月より研究の実施を大阪国際がんセンター研究所で施行することとなった。平成29年度目標:①大腸癌間質のマクロファージ、樹状細胞の単離技術の安定化および培養方法の確立検体は大阪国際がんセンターで切除された検体を用いることとして研究所内のFACSを用いて解析を行った。移動に伴う多少の手技の変更が必要であったが大腸癌間質より1cm立方の大腸癌間質を詐取し、鋭的に細断の後に酵素処理を行った。フィルターにて単離細胞のみに精製した後に蛍光抗体を用いてFACSにてCD14、CD11c陽性の細胞集団を採取することに成功した。また、安定的に同様のFACSのdot plotが得られることを確認した。これらのことから大腸癌間質からマクロファージ、樹状細胞を単離する技術は安定化されたものと考えられる。しかし、これらをsortした後に培養液にて培養した結果2-3日目に培養液のコンダクト、培養細胞の死滅が確認された。そのため、培養後のFACSによる表面抗原マーカーの確認を行えなかった。単離した細胞を培養した際に細菌のコンタミネーションがあり、培養方法が確立しているとは言えない。平成30年度培養方法の確立が急務である。②大腸癌間質のマクロファージ、樹状細胞のサイトカイン発現およびT細胞誘導能の解析大腸癌間質のマクロファージ、樹状細胞の培養方法が確立されていないため、T細胞との共培養を実施できなかった。今後①の培養方法の確立の後に実施を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
異動に伴い、以前と同様の実験器具の調達、実験環境整備、倫理審査委員会申請に時間がかかった。そのため29年度の目標のうち、マクロファージ、樹状細胞の単離技術の安定化は達成されたが、マクロファージ、樹状細胞の培養方法お確立および、T細胞との共培養に関して遅れていると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
現所属施設において大腸癌切除術症例は年間250例以上あり、検体を確保することについて問題はない。本年度は可及的速やかに培養方法を確立し、T細胞との共培養を進めることを行う。また30年度の目標である網羅的解析については並行して進めることが可能と判断される。30年度の目標である抗体アレイによる特異的マーカーの網羅的解析も培養方法の確立を待たずに進める方針である。
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Causes of Carryover |
研究代表者の異動に伴い、研究の実施も現施設へと変更となった。そのため実験環境整備に時間がかかり、実際の研究再開まで3ヶ月間の休止期間があった。このため次年度使用額が生じた。なお、次年度使用額については当初の購入計画通りの物品購入を予定している。
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