2019 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of NASH pathogenesis by the cancer specific energy metabolic machinery regulatory gene
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17K10679
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
廣川 文鋭 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (20322373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 真司 大阪医科大学, 医学研究科, 教授 (80288703)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝炎 / Warburg効果 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、環境の欧米化に伴い脂肪肝炎の割合が増加している。また脂肪肝炎においてアルコールに依存せず肝硬変および肝細胞がん(Hepatocellular carcinoma : HCC)に進行する可能性をもつものを非アルコール性脂肪性肝炎(Non-alcoholic steatohepatitis : NASH)という。またがん細胞は有酸素下においても嫌気性解糖系でATP産生をしており、これをがん特異的エネルギー代謝機構(Warburg効果)という。本研究ではNASH発症ラットモデルを用い、Warburg効果の関連遺伝子を中心にNASH及びNASH由来肝細胞がんの病態を解明することを目的としている。 ラット及びマウスの2種の動物モデル(SHRSP5/Dmcr,C57BL/6J-NASH)に高脂肪食を与えてNASHモデルを作成し適齢週でWarburg効果の評価を行った。NASH群においてWarburg効果の律速酵素であるPKM2およびリン酸化PKM2の発現上昇の確認、およびPKM2発現調節を行うmicroRNAの同定に成功した。 昨年度はPKM2の発現の主体がKupffer細胞であることが免疫染色法などから示唆された。そこでCollagenase潅流法によりKupffer細胞を分離し、Kupffer細胞におけるWarburg効果関連遺伝子の発現をWestern Blotting法で確認し、またPKM2を調節するmicroRNAの発現をreal-time RT-PCRで確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記の通りWarburg効果の主体がKupffer細胞であることが示唆されたため、当初予定していなかったKupffer細胞分離行程などが必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
Kupffer細胞におけるWarburg効果の動態解析を今後も検証していく。 またC57BL/6J-NASH長期飼育例において癌化することを確認しており、癌部・非癌部におけるPKM2等のWarburg関連因子の発現を評価する。またNASHにおけるmicroRNA発現調節機構の解明を行う。
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Causes of Carryover |
NASHにおけるWarburg効果の主体がKupffer細胞と示唆され、さらなる追加実験が必要となり期間延長を行い、次年度に繰越して使用することとした。
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Research Products
(1 results)