2019 Fiscal Year Annual Research Report
The role of Nogo-B in Non-alcoholic Steatohepatitis
Project/Area Number |
17K10680
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
田代 圭太郎 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20645527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 高平 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70779686)
内山 和久 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80232867)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Nogo-B / Reticulon 4B / NASH / 非アルコール性脂肪肝炎 / CDAHFD |
Outline of Annual Research Achievements |
米国Yale大学医学部消化器内科との共同研究として、マウスを使用した高脂肪食負荷による脂肪肝炎モデルにおいて、野生型(WT)と比較してNogo-Bノックアウトマウス(KO-NGB)では脂肪肝炎が顕著に軽減されることが示された。Nogo-Bは腸管上皮細胞にも発現しており、脂肪吸収に関わっている可能性を考え、マウスの便を用いてgas chromatography で腸管の脂肪吸収を検討したが、有意差は認められなかった。 また、マクロファージにおけるLPS(リポポリサッカライド)に対する反応を比較したところ、KO-NGBで有意にNFκBのリン酸化が抑制され、同時に炎症性サイトカインの産生も抑制されていた。TLR4 シグナルの制御が脂肪肝炎進展への機序の一つと考えられた。FACSでLPS刺激後のTLR4の発現を比較したが有意差は認められなかった。 さらに、マクロファージにおける小胞体構造の違いをWTとKO-NGBで比較検討したところ、KO-NGBでは小胞体におけるER sheetの割合が有意に増加しており、同時に小胞体ストレス応答(UPR)が増大していた。 現在、マクロファージ特異的Nogo-B ノックアウトマウスに対して、メチオニン減量・コリン欠乏高脂肪食(CDAHFD)を与えNASHモデルを作成し比較したところ、KO-NGBマウスの肝炎が免疫染色で有意に抑制され、ALTも有意に低下を認めた。脂肪肝炎の程度や炎症マーカーに有意差は認めなかったが、KO-NGBマウスでTG、ヒドロキシプロリンおよび線維化の程度の改善を認めた。 これらの実験結果をまとめ現在論文作成中である。
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