2018 Fiscal Year Research-status Report
膵癌肝転移抑制因子ITIH5の肝転移抑制機構の解明と治療への応用
Project/Area Number |
17K10706
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐々木 健 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (00418849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前村 公成 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (30398292)
内門 泰斗 鹿児島大学, 附属病院, 特例准教授 (30464465)
夏越 祥次 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70237577)
蔵原 弘 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (70464469)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 膵臓外科 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ゲノムワイドshRNAライブラリーを用いた機能喪失型遺伝子スクリーニング法により同定した新規の肝転移抑制因子であるITIH5の血行性転移抑制の分子メカニズムを明らかにし、転移を抑制するというこれまでにない全く新しい治療法を開発することである。 昨年度は、手術で得られた膵癌臨床検体のホルマリン固定パラフィン組織切片を用いてITIH5の免疫組織化学的染色を行い、膵癌細胞におけるITIH5蛋白発現は病理学的神経叢浸潤の有無、肝転移再発、予後と関連があることを示した。 本年度は、ITIH5を低発現あるいは発現していないヒト膵癌細胞株とITIH5を過剰発現させたヒト膵癌細胞株を樹立し表現型への影響を検証した。ヒト膵癌細胞株におけるITIH5の発現は遊走能・浸潤能に影響したが、増殖能へは影響しなかった。2種類の無胸腺マウスモデル(膵癌局所モデル、経門脈的血行性肝転移モデル)を用いた実験において、非転移性膵癌細胞株のITIH5をノックダウンすると肝転移が促進され、高転移性膵癌細胞株のITIH5を過剰発現させると肝転移が抑制された。 これまでに臨床検体における免疫化学染色、ヒト膵癌細胞株を用いた実験、無胸腺マウスモデルを用いた実験において、ITIH5が膵癌細胞の浸潤能、遊走能、転移能を制御することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画通りに進捗しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はITIH5が膵癌細胞の浸潤能、遊走能、転移能を制御する詳細なメカニズムを明らかにしていく。
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