2018 Fiscal Year Research-status Report
vasa vasorumの血流変動が腹部大動脈瘤の病態に及ぼす影響
Project/Area Number |
17K10751
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
田中 宏樹 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (50456563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 優子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (20345812)
浦野 哲盟 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50193967)
佐野 秀人 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80623842)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 大動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来のイメージングシステムでは、大動脈壁内のVasa Vasorum(VV)血流や細胞動態は不可能である。病理組織解析や、その他の分子生物学の解析手法でも明らかにすることは困難な瘤壁内で起こっている現象を二光子顕微鏡を活用し明らかにしようとしている。当年度は、血流を生きたままの循環動態を観察し、炎症細胞の集積は、血流に影響していると思われ、大動脈壁の脆弱性に関与していることをイメージングで示唆できた。また、本研究に関連し今後の研究進展に関連する英文原著、総説を7編報告した。 血管壁内のVV血流に関するリアルタイムイメージングは、瘤の形態や、動脈拍動の影響で、手技的に難しく侵襲も高いため、困難なものであった。現況も、瘤形成の状況によって、マウスの麻酔管理等により、イメージング画像が安定していないことは今後の課題であるが、VV血流をイメージング観察可能であること、また、瘤壁に集積する細胞動態のイメージングは可能であることが判明した。 より安定したモデル動物における瘤の作製方法の工夫は、安定したイメージング画像の取得に最も重要な項目の一つである。その方法の支持に、高脂血症マウスによる瘤形成の特性や、瘤増大に関連する脂肪組織(脂肪細胞)の関与をより詳細に解析した結果が得られ、英文原著として報告した。来年度以降は、それらの関連した研究結果を活かし、安定したイメージング画像の取得、血流、浸潤細胞の定量性に取り組む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血流は生きたままの循環動態で観察しなければ、定量は困難である。また、血流の方向性は組織内の流入と流出バランスを測るために重要である。さらに、ドレナージ機構としてリンパ流は欠かせない項目である。本年度は、血管とリンパ管の判定を明らかにしていし、炎症細胞の集積は、血流に影響していると思われたが、定量性については決定的な証明には至っていない。研究進捗は、予定通りと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
過血流、低血流、再灌流など血流動態は常時変動する。その影響を受ける組織変化を明らかにするため、外科的な処置や血管収縮・拡張薬の投与によるVV血流の操作によって、細胞動態と低酸素環境の変化を解析し、VV血流が血管壁の組織環境に能動的に作用することを明らかにする。
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Causes of Carryover |
実験の進捗が予定より複雑化したため、解析試薬等の購入と、実験用マウスの購入、また、組織採取に必要な器具の購入が必要になったため30年度に次年度使用額が生じた。
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Research Products
(5 results)