2019 Fiscal Year Annual Research Report
The impact of BubR1 as a prognostic factor in the aneurysmal formation
Project/Area Number |
17K10760
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古山 正 九州大学, 大学病院, 講師 (00419590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 拓也 国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (20374168)
松田 大介 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90780883)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 腹部大動脈瘤 / 細胞周期遺伝子BubR1 / アンギオテンシンII / BubR1L/L-ApoE-/-マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
今回、我々は動脈硬化モデルであるApoE欠損(ApoE-/-)マウスを用いて、BubR1の動脈硬化疾患への影響をより反映するBubR1L/L-ApoE-/-マウスを作成した。皮下にinfusion pompを埋め込み、pumpから高濃度アンギオテンシンIIを4週間投与し、腹部大動脈瘤を形成させた。結果として、BubR1発現低下により、Angiotensin II 由来の腹部大動脈瘤の形成率と死亡率が有意に低下した。動脈瘤を形成した個体における大動脈面積は、 BubR1L/L・ApoE-/-群で有意に大きかった。ApoE-/-群では、内膜での粥腫形成が主体であったが、BubR1L/L・ApoE-/-群では中外膜主体の粥腫形成を認め、elastinの破壊は軽度であった。 動脈瘤形成のメカニズムの一つとしてはelastinの破壊が考えられた。RAW264.7細胞にsiRNA BubR1を用いたRNAiを行った。Reverse transcription法にてsiRNA導入後72時間後に回収を行ったところControl siRNAの約25%までBubR1低下を認めた。RAW264.7細胞を24時間のFBS飢餓(FBS 0% medium)を行った後に、Ang II 1uMおよびTNFα 5ng/mlにて各時間刺激を行い、下流シグナルを検討した。下流シグナルとしては、MAPKとしてERK1/2およびp38をまた転写因子活性としてp65(NF-kB)のリン酸化を評価した。p38 MAPKはTNFα刺激により、15分~60分の間で経時的にリン酸化が増加した。一方でAng II刺激では、15分後をピークとしてリン酸化が増加し、60分後には非刺激状態まで戻った。p65(NF-kB)は刺激後30分~60分後にリン酸化のピークを確認した。論文化のために、もう少し追加実験を行う予定である。
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