2018 Fiscal Year Research-status Report
The elucidation of the novel therapy specific for lung cancer targeting Arf6-induced EMT
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17K10781
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
毛受 暁史 京都大学, 医学研究科, 講師 (30527081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園部 誠 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00432378)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | EGFR陽性肺腺癌 / Grb2 / GEP100 / Arf6 / AMAP1 / EPB41L5 / EMT |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、肺腺癌臨床検体239切除例において、Arf6経路として示された5分子Grb2, GEP100, Arf6, AMAP1,EPB41L5それぞれの発現強度と、EMT活性化レベルや臨床病理学的な特徴およびEGFRやp53を含む主要な遺伝子異常を要素とした生存時間分析を行った。以下の成果を得て、研究会で発表することができた。これらのArf6経路に含まれる5分子の発現陽性率は、全症例ではGrb2:13.8%, GEP100: 27.3%, Arf6: 56.3%,AMAP1:58.4%、EPB41L5:63.4%であった。またEGFR変異型による陽性率に有意差はみられなかった。これら5分子の発現は、特にEGFR遺伝子変異陽性肺癌において、有意に再発のリスク因子となっていた。 ハザード比は、Grb2:3.528、GEP100:2.484、Arf6;1.927、AMAP1;2.825、EPB41L5:2.087。これら5分子による多変量解析では、全生存期間に対してGrb2とAMAP1が、無再発生存期間に対してGrb2がそれぞれ独立した有意な因子であった。 Grb2とAMAP1の陽性症例は、有意に予後不良であった。これらの結果、特にEGFR遺伝子変異肺腺癌において、Arf6経路の活性化が再発に有意に関連することが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺腺癌においてEMT活性化に関わるArf6経路発現が臨床的に予後と深く関わることを報告できた。また特にEGFR遺伝子変異陽性肺腺癌においてArf6経路の活性化が、再発や予後に有意に関わっていることが示された。
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Strategy for Future Research Activity |
特にEGFR遺伝子変異陽性肺腺癌において、EMT化によりArf6経路が活性化するのかどうか、またこれらの経路を阻害することにより、EMT活性化を抑制でき、浸潤転移能の阻害も可能かどうかを検証する。
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Research Products
(2 results)