2017 Fiscal Year Research-status Report
肺移植後慢性拒絶反応に対するヘパリン徐放ゼラチンハイドロゲルを用いた治療法の開発
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17K10789
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
垂水 晋太郎 香川大学, 医学部, 助教 (30550082)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺外科 |
Outline of Annual Research Achievements |
異所気管移植マウスにヘパリン徐放ゼラチンハイドロゲルの投与を行い、最終的にOB(閉塞性気管支炎)発症の抑制が得られることを明らかにする。そのため、移植モデルでの病理組織所見において、 線維化、OB所見の抑制を確認する。最終的なアウトカムを病理組織学的評価におき、副次評価としては線維化の指標となる移植片中のα-SMA、S100A4、ZEB1の経時的な変化を免疫組織化学染色により評価する。線維化、およびその抑制の過程を経時的に評価することで、OB発症のメカニズムの探索を行う。 本年度の実績としては以下の通りである。 ・モデルマウスの作成 気管皮下移植モデルマウスの作成を行っている。Balb/c と C57/BL6 の 2 系統のマウスを用い、モデルとして(1)Balb/c マウスの気管を Balb/c マウスの皮下に埋め込む isograft モデル。 (2)Balb/c マウスの気管を C57/BL6 マウスの皮下に埋め込む allograft モデルをそれぞれ作成中であり、評価を行う。 ・ヘパリン徐放ゼラチンハイドロゲルの作成 カチオン化したゼラチン水溶液にヘパリンを加え混合溶液を作成している。凍結乾燥後にカチオン化ゼラチン - ヘパリンコンプレックスを熱架橋し、ヘパリン徐放ゼラチンハイドロゲルを作成している。現在品質安定のため作業の改善を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モデルマウスの作成において、当施設における準備に予想より時間を要した。すでに体制は整っており、手技そのものの経験も十分であるため、計画の進行には支障はないと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の通り、今後モデルマウスへヘパリン徐放ゼラチンハイドロゲルの投与を行い、評価を進める。
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Causes of Carryover |
実験進捗の軽微な遅れに伴い、購入予定としている薬品、実験用動物を次年度に繰り越したため。
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