2018 Fiscal Year Research-status Report
慢性炎症・線維化に着目した肺癌悪性度獲得メカニズムの解明と新規治療への応用
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17K10793
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Research Institution | National Hospital Organization, Kyushu Medical Center (Clinical Institute) |
Principal Investigator |
庄司 文裕 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科医師 (90444851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊川 剛二 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器腫瘍科医師 (30627261)
岡本 龍郎 大分大学, 医学部, 准教授 (80568626)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 非小細胞肺癌 / 間質性肺炎合併 / 炎症性サイトカイン / 線維化サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
【対象】2006年1月から2016年3月において当科にて切除された間質性肺炎合併33症例および間質性肺炎非合併症例784症例を対象とした、この中からマッチドペア解析を用いて、間質性肺炎合併肺癌: 非合併肺癌=1:2になるように サンプルを抽出し間質性肺炎合併肺癌33例および間質性肺炎非合併65症例を同時に解析した。【蛋白抽出】①凍結標本から組織(癌部、癌隣 接部、非癌部)を採取した(15-25mg程度)。 ②RIPA bufferを加えて、Tissue Lyserで組織をhomogenizeした。 ③遠心(4℃, 104G, 10min)施行。④上清を回収。-80℃で 保存。【蛋白定量】Bradford法:Quick Start Protein Assayを使用、タンパク定量後、-80℃で保存した。【サイトカイン測定】ストックした上清をCytometric Bead Array を用いて多項目サイトカイン同時定量解析を行った。測定サイトカイン:TGF-β,VEGF, FGF, Fibronectin, HGF, IL-1β,IL-2, IL-6, IL-10, IL12p70, IL-17,IFN-γ, Fibronectin, HGFを測定した。【結果】①IL-6は間質性肺炎非合併肺癌の非癌部での発現量が高く、VEGFは癌部での発現が高かった。②IL-6は非癌部での発現量が高く、IL-1β,VEGF,FGFは腫瘍部での発現が高かった。③IL-10, TNF, IL-12p, IFN-γ は検出範囲以下であった。④FGFは間質性肺炎非合併肺癌症例の非癌部、癌部いずれにおいても高値であった。【進捗状況】現在、得られたサイトカインプロファイルと臨床病理学的因子との関連性を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例の抽出及びデータの集積も順調に行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、統計学的解析を行っており、英文論文を作成の上、投稿予定である。
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Causes of Carryover |
研究遂行のために必要な物品および情報収集のために使用した。
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