2019 Fiscal Year Research-status Report
肺癌の先制医療を可能にするGermline遺伝子変異診断開発の基盤研究
Project/Area Number |
17K10799
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
大塚 弘毅 杏林大学, 医学部, 学内講師 (70439165)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 卓 杏林大学, 医学部, 教授 (00191768)
藤原 正親 杏林大学, 医学部, 准教授 (20407026)
田中 良太 杏林大学, 医学部, 准教授 (40415063)
松島 早月 杏林大学, 医学部, その他 (80231596)
大西 宏明 杏林大学, 医学部, 教授 (80291326)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 発がんリスク / Germline変異 / in vivo発がん実験 / メダカ / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
EGFR V843I Germline変異は、家族性肺がんの早期発見早期手術に有用な情報となり、進行肺癌の腫瘍に併発するTP53 R248W体細胞性変異は予後不良因子である可能性について報告した。 父親が大腸がん、母親が子宮体がんの家族歴を有し、患者自身は十二指腸がんと大腸がんの重複がんを発症し、手術後にがんが再発、進行した30歳代の男性症例を発見した。全エクソンシーケンスにて、患者はDNA修復遺伝子Rad50の意義不明 I505fs Germline変異を有していることが判明した。患者に多発した2つのがんは、このGermline変異によるDNA修復異常の影響と考えられるMSI-highとTMB-highを呈していた。本症例および家族のがん患者では、このRad50 Germline変異によりDNA修復異常が生じ、体細胞性変異が多発することにより、がんが多発している可能性が考えられた。しかしながら、このGermline変異による発がん性が明らかではないので、このGermline変異による発がんリスクを基礎実験で評価することが必要であると考えた。 EGFR V843I Germline変異の発がん実験の経験より、マウスを実験動物に用いて発がん実験を行うことは容易ではなく、マウス以外の実験動物での簡便な発がん実験が必要であると考えた。そこでメダカに着目し、メダカにゲノム編集技術で意義不明Germline変異を導入して発がん実験を行えば、変異による発がん性を簡便に検証可能ではないかと考え、メダカを用いた発がん実験に着手した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究で発見された発がんリスクと考えられるGermline変異が発がん性などの機能の意義不明変異であることより、本変異の発がん性を証明するためにin vivo発がん実験の追加が必要になったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究で発見された発がんリスクと考えられる意義不明Germline変異をin vivo発がん実験で証明する。
|
Causes of Carryover |
集積された症例数が少なく、遺伝子解析が進まなかったため。
|
Research Products
(3 results)