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2019 Fiscal Year Research-status Report

女性ホルモンが非浸潤性肺腺癌に及ぼす影響:新たな肺癌治療法の確立を目指して

Research Project

Project/Area Number 17K10804
Research InstitutionAichi Medical University

Principal Investigator

矢野 智紀  愛知医科大学, 医学部, 教授 (40315883)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山地 雅之  愛知医科大学, 医学部, 助教 (20634827) [Withdrawn]
古田 ちひろ  愛知医科大学, 医学部, 助教 (20740955)
沼波 宏樹  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80387802)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords非喫煙者肺癌 / ERβ発現 / ESR2遺伝子異常
Outline of Annual Research Achievements

近年非喫煙者肺癌が増加しているが、その多くは女性である。今回我々は女性ホルモンとの関係が深いと考えられる非喫煙者肺腺癌においてエストロゲン受容体(ER) β発現の臨床病理学的検討を行った。
2012年から2016年に非小細胞肺癌で手術施行した症例のうちCT画像による腫瘍最大径30mm以下の非喫煙者肺腺癌53例でERβの発現をモノクローナル抗体を用いた免疫染色で評価し、臨床病理学因子、特に浸潤部と非浸潤部での免疫染色性の違いを検討した。女性/男性=45/8、年齢中央値68歳(30-86)、分化度はG1/G2=31/22、4例でpN2のpIIIA期で、それ以外の49例はpIA期であった。34例でEGFR遺伝子変異陽性、ALK遺伝子転座なし。ERβは52例で陽性(98%)であった。さらに染色強度を3段階で評価し、染色強度と核の陽性率を浸潤部と非浸潤部に分けて検討を行うと、浸潤部で強度低下/不変/上昇=7/28/4、浸潤部で陽性率低下/不変/上昇21/10/6であった (浸潤部なし、または浸潤部なし=14)。今後は浸潤部でERβの発現が低下したパラフィン包埋組織からDNAを抽出し、現在エクソーム解析を行いERβの責任遺伝子であるESR2遺伝子の遺伝子異常の有無を解析する予定である。
高齢者のすりガラス状結節ではしばしば明らかな増大傾向を認めないが、ときに内部にsolid partが出現してくる。増大速度の低い非喫煙者肺癌では高率にERβが発現しており、エストロゲンにより腫瘍増殖が促進される可能性が示唆される。非浸潤部と浸潤部ではERβの染色性が異なる可能性が示唆された。これは加齢によるエストロゲンの低下に伴い腫瘍増殖速度は低下しても、浸潤部ではERの発現が低下し、エストロゲンによる制御を受けなくなる可能性が示唆するデータである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

以前予備実験で使用したポリクロ―ナル抗体が販売中止になり、新しく数種類の抗ERα抗体を使用したが抗原の発現が証明されず、ERαが非喫煙者肺癌に発現していないことを結論付けた。代わりにERβの発現を調べたところ高頻度で発現がみられたため、ERβを中心とした研究に切り替えたため遅延した。

Strategy for Future Research Activity

今後は非喫煙者肺腺癌の浸潤部でERβの発現が低下したのパラフィン包埋組織からDNAを抽出し、エクソーム解析を行いERβ責任遺伝子であるESR2遺伝子の遺伝子異常の有無を解析する予定である。

Causes of Carryover

研究が遅延したために予定の研究が進まk¥無かった。今後は肺癌浸潤部でERβの発現が低下したパラフィン包埋組織からDNAを抽出し、現在エクソーム解析を行いERβのESR2遺伝子の遺伝子異常の有無を解析する。

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Published: 2021-01-27  

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