2018 Fiscal Year Research-status Report
ニッチに発現するPeriostinを標的とした肺癌幹細胞に対する治療法の確立
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17K10805
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
中川 隆行 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (10626261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 賢一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (10282055)
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (40509262)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦において、肺癌は最も死亡数の多い癌である。肺癌発症の原因の1つとされる喫煙率が減少傾向にあるにもかかわらず現在でも肺癌は増加傾向にある。早期発見できれば良好な治療成績が期待できる反面、大部分は進行した状態で発見されその治療成績は芳しくないというのが現状である。従って、肺癌患者の予後を飛躍的に延長させるためには、転移、再発や抗がん剤耐性といった癌の悪性化形質に対する治療戦略を練る必要がある。 肺癌患者の予後を飛躍的に延長させるためには、転移、再発や抗がん剤耐性といった癌の悪性化形質の根源となる癌幹細胞(Cancer stem cell, CSC)に対する治療戦略を練る必要がある。しかし、肺癌においては確立されたCSCマーカーも存在せず、CSCの割合も非常に少ない。申請者らは、肺癌CSCに対する治療法確立のために、Patient derived xenograft (PDX)を多数作製することによって多量のCSCを分離して実験を行うことを着想した。本研究目的は、PDXによって多量に分離したCSCと微小環境において発現する分子Periostinの関連を明らかにし、微小環境を標的とした肺癌の治療法を開発することである。 肺癌におけるperiostinの役割を調べるために、まずはperiostinノックアウトマウスにマウス肺癌細胞株Ex3LLを移植し、造腫瘍能を検討した。その結果、periostinノックアウトマウスでは有意に造腫瘍能が低下していた。recombinant periostin刺激によって細胞増殖は増加し、それにはERK経路が関与することが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
肺扁平上皮癌癌における他の増殖制御因子の検討も行う。
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Causes of Carryover |
今年度はPDX作成に重点を置いたため、次年度以降の解析に費用がかかる予定である。
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Research Products
(2 results)