2018 Fiscal Year Research-status Report
皮膚内残留薬剤測定システムを用いた光線過敏症予防の検討
Project/Area Number |
17K10811
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
前原 幸夫 東京医科大学, 医学部, 助教 (10385106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 健太郎 東京医科大学, 医学部, 助教 (30408140)
河口 洋平 東京医科大学, 医学部, 助教 (10793630)
池田 徳彦 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (70246205)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | PDT / 皮膚内残留濃度測定 / 光線過敏症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的と概要 皮膚内残留薬剤測定システムを動物及び早期肺がん患者の術直前後および退院時に運用し、得られた指標と光線過敏症の発症との相関について検討する。本システムにより光線過敏症の発症リスクを予測し、その有用性の評価を行い、光線過敏症を回避することが目的である。レザフィリンを投与前後のクラウンミニブタの皮膚内残留薬剤濃度を皮膚内残留薬剤測定システムを用いて測定すると同時に、紫外線照射を行い光線過敏症の有無を確認する。動物にて安産性を確認した後に早期肺がん患者に運用し光線過敏症の有無、発症するのであればリスク予測が可能か検討する。本研究は今後さらに適応拡大が期待される光線力学的治療の入院期間短縮によるQOLの向上及び医療費の抑制効果も期待出来る。 当該年度に実施した研究成果 別添説明文書に基づき説明を行った上で、本研究への参加について、文書にて同意が得られた患者に対して、レザフィリンを用いた早期肺癌に対する光線力学的治療時に、通常診療に加えて皮膚内残留薬剤測定システムを用いて光感受性物質の皮膚内残留濃度を術前、術直後および退院時、外来再来時に行った。実際に測定を行なった被験者は10名で皮膚内残留濃度の測定は全例で可能であった。その結果、皮膚内残留濃度のピークレザフィリン投与から72時間後にピークがあることが判明した。この結果が示唆するのは、添付文書に記載されている「投与後2週間は、直射日光を避けさせ、遮光カーテン等を用いて照度500ルクス以下に調整した室内で過ごさせる。また光線過敏症発症リスクを判断するために、薬剤投与2 週間経過後に指、手掌背部を直射日光で5分間曝露させて紅斑や水泡等の光線過敏反応を示すかどうか確認する」このプロトコルが必ずしも必要ではないと言う事である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レザフィリンを用いた早期肺癌に対する光線力学的治療時に、通常診療に加えて皮膚内残留薬剤測定システムを用いて光感受性物質の皮膚内残留濃度を術前、術直後および退院時、外来再来時に行った。実際に測定を行なった被験者は10名で皮膚内残留濃度の測定を行った。現在までに、この第一段階の臨床試験が終わり、ほぼ計画通りに進捗していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の実験結果を踏まえて今後皮膚内残留薬剤測測定と同時に紫外線照射を行い光線過敏症の有無について臨床試験を行って行く。
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Causes of Carryover |
初年度に計画した動物実験の費用が他の研究で使用している大型動物で同時に行うことが可能であったため費用が削減できた。研究に必要な機器の購入などに使用して行く。
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Research Products
(1 results)