2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of genetic and environmental factors for the onset of cerebrovascular disease due to mutation of the moyamoya disease susceptibility gene RNF213
Project/Area Number |
17K10818
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小久保 安昭 山形大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40343074)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モヤモヤ病 / RNF213 / 頭蓋内主幹動脈狭窄 |
Outline of Annual Research Achievements |
もやもや病患者84例に対し、RNF213遺伝子変異の解析を行い、61例72.6%に変異を認め、homozygousは3例であった。初診時年齢はRNF213変異群で37.3歳、変異なし群で37.2歳と有意差はなかった。男女比は変異群で22例36%、変異なし群で5例21.7%と変異群で男性に多い傾向であった。初発が出血発症であったのは変異群で12例19.7%、変異なし群で2例8.7%と有意に変異群で多かった(p<0.05)。後大脳動脈の狭窄の有無については変異群で16例26.2%、変異なし群で5例21.7%と変異群と多い傾向であった。follow up期間は変異群で中央値79ヶ月、変異なし群で60ヶ月であった。出血、虚血イベントの発生は変異群で13例、変異なし群で5例であった。Log Rank testによる検討ではイベント発生率に有意差はなかった(p=0.574)。以上より、RNF213変異はもやもや病患者において、出血発症の割合が高い、後大脳動脈狭窄を併発しやすいことが明らかになった。また、イベント発生率は遺伝子変異の有無に影響はなかった。 さらに、RNF213変異のある症例の家族38例においてNF213スクリーニングを行い、22例57.9に変異を認めた。このうち3例(13.6%)でモヤモヤ病、1例で脳主幹動脈閉塞を認めた。この結果、RNF213変異症例の家族のスクリーニングもモヤモヤ病及び脳主幹動脈狭窄あるいは閉塞症の早期診断に有用である可能性を示した。
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