2019 Fiscal Year Annual Research Report
Paracrine control and therapeutic application in recovery of brain damage by stem cell-derived nerve cell transplantation
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17K10852
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
有光 なぎさ 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (40408688)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 幹・前駆細胞移植 / 神経再生 / リーリンシグナル経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動皮質野のcortexを凍結損傷した脳障害モデルマウスに対する幹細胞由来神経細胞移植実験において移植した細胞が神経損傷部位を再生する際の高次構造形成メカニズムを知ることを目的とし解析を行った。 凍結脳損傷モデルマウスでの運動機能障害改善における関連遺因子の探索を行い見出したパラクライン因子Reelinに着目し、Reelinシグナル経路のアダプター因子である Disabled 1(Dab1)の自然突然変異マウス由来の神経幹、前駆細胞移植を行い、野生型由来細胞移植と比較した結果、Reelin経路下流の何らかの因子が運動機能回復へ関わることを見出した。 Yotari由来神経幹・前駆細胞と野生型細胞移植を比較し、ラベル化処理を行った細胞の移植マウスでの局在により、移植細胞自身のReelin経路が損傷後の神経移動、神経再生に関わることを見出し、論文に報告した(Arimitsu, 2019)。 また、In vitroの解析をすすめ、マウス大脳よりニューロスフィアを作成し、さらに分化誘導させ、いくつかの刺激因子を用いることで初代培養細胞の運動ニューロン分化誘導系を構築し、これまで報告されている分化誘導時間より短縮したタイムコースにより運動神経マーカーの発現誘導が可能となった。移植日当日の野生型マウス細胞とyotari由来神経細胞の神経幹・前駆細胞のサイトスピン後の染色による分化発現パターンの違いより、この分化誘導系を用いて解析したところ、より一層の形態的、分化発現割合に有意な差がみられた。これらのことはReelinを介したシグナル経路が神経細胞の遊走だけではなく、運動神経分化に関わり機能することを示唆する。
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[Presentation] 完全離断脊髄損傷マウスモデルに対する神経再生誘導チューブ併用ヒトiPS細胞由来神経幹/前駆細胞移植の検討2019
Author(s)
友近顕, 有光なぎさ, 廣津千恵子, 高井憲治, 村山正承, 赤澤努, 梅原亮, 飯沼雅央, 清水潤, 仁木 久照, 鈴木登
Organizer
第34回日本整形外科学会基礎学術集会