2022 Fiscal Year Annual Research Report
HSVtk遺伝子導入Muse細胞を用いた膠芽腫治療戦略と生体モニタリングの開発
Project/Area Number |
17K10861
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
山崎 友裕 浜松医科大学, 医学部, 助教 (40781050)
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Project Period (FY) |
2022-01-04 – 2023-03-31
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Keywords | HSVtk幹細胞 / PET |
Outline of Annual Research Achievements |
現在まで当研究室では、単純ヘルペスチミジンキナーゼ(HSVtk)遺伝子導入Muse細胞(Muse-tk細胞)を用いた自殺遺伝子幹細胞療法に関するin vitroバイスタンダー効果、遊走能、in vivoバイスタンダー効果、遊走能、またMuse-tk細胞を脳内移植後100日間腫瘍形成が無いことを示した安全性確認実験を行い、現在臨床応用に向けた追加実験とGMP基準に準じた細胞製剤化を指向した企業連携を進めている。臨床応用を視野に入れた場合、移植後のtk幹細胞の腫瘍内分布をモニターすることはGCVの投与期間を決める上で重要な情報である。そこでPETを用いたtk幹細胞の生体モニタリングの開発のためPET分子プローブとして9-(4-[18F]fluoro-3-hydroxy methylbutyl)guanine(18F-FHBG)を作成し、予備実験としてヌードマウス脳内にHSVtk遺伝子導入U87ヒトグリオーマ細胞を当該細胞数移植し小動物用PETにてイメージングを実施したところ検出に至らなかった。原因として、マウスに移植したtk幹細胞数がPETの検出感度に達しなかった可能性があり、移植細胞数を増やすべく、使用する実験動物をラットに変更し実験を進める計画とした。使用したHSVtk遺伝子導入幹細胞は人由来であったため、入手困難な免疫不全ラットの代わりに、免疫抑制剤を投与した免疫抑制ラットを用いたがPETでの検出には至らなかったため、新たにPET分子プローブを作成している。また並行してSuperparamagnetic iron oxide nanoparticles (SIPO)でラベルした間葉系幹細胞を用いた遊走能実験を実施した。脳内に移植した本細胞は対側脳の腫瘍部位まで遊走することを組織学的に確認した。今後SPIO標識間葉系幹細胞を移植したマウスのMRI撮影を行う予定である。
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