2018 Fiscal Year Research-status Report
Novel development of combination gene therapy with targeted drug for malignant brain tumor
Project/Area Number |
17K10865
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒住 和彦 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (20509608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 智継 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (10362964) [Withdrawn]
安原 隆雄 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 講師 (50457214)
藤井 謙太郎 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40799318)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 分子標的薬 / 遺伝子治療 / 悪性脳腫瘍 / 腫瘍溶解ウイルス / アデノウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
グリオーマは脳に発生する悪性腫瘍で原発性脳腫瘍の約30%を占める。中でも悪性グリオーマの予後は極めて不良である。様々な治療法が試みられている中で、分子標的薬や遺伝子治療は有望な新規治療の一つである。 本研究の目的としては、研究目的1:分子標的薬(bevacizumab、cilengitideやPD-1阻害剤)と遺伝子治療(新規OVまたはAd-SGE-REIC)との併用について検討する、研究目的2: 分子標的薬(bevacizumab、cilengitideやPD-1阻害剤)と遺伝子治療(新規OVまたはAd-SGE-REIC)との併用効果のメカニズムを調べる、である。 昨年度、分子標的薬bevacizumab、cilengitide、PD-1阻害剤や腫瘍溶解ウイルス、Ad-SGE-REICなどについて、本研究のセットアップを行った。腫瘍はU87dEGFRなどのヒト脳腫瘍細胞系列や脳腫瘍患者から承諾を得て採取した腫瘍由来細胞を用いて、脳腫瘍マウスモデルを作製し、生存期間や腫瘍径を調べた。さまざまな脳腫瘍モデル(幹細胞、モデルも含む)を用い、同様の効果がえられるか否かを検討した。さらに、本年度は、分子標的薬bevacizumab、cilengitideまたはPD-1阻害剤との併用について生存期間などを調べた。どの組み合わせがよいか検討した。さらには遺伝子治療単独と、分子標的薬と遺伝子治療との併用における、腫瘍浸潤、血管新生などについて調べた。 今後、Bevacizumab、cilengitide、またはPD-1阻害剤により遺伝子治療を増強するメカニズムを調べる。Microarray, プロテオミクス、次世代シークエンスをおこなう。Gene chip, プロテオミクスから選ばれた因子をターゲットとする。統計学的データ解析を行い、学会発表・論文投稿する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、Bevacizumabについては中外製薬より提供を受けることができた。Cilengitideは現在、アメリカ国立癌研究所(NCI)にあるCancer Therapy Evaluation Program(CTEP)のDr.ChenやDr. Takebeと Merck KgaAから無償で提供されている。マウス抗PD-1抗体については小野薬品株式会社と交渉し、供給していただいた。ヘルペスウイルスRAMBOと34.5ENVEはオハイオ州立大学脳神経外科Kaur教授より提供していただいた。Ad-REIC遺伝子治療についてはナノバイオ標的医療イノベーションセンター 公文裕巳先生、当院泌尿器科 那須保友先生よりAd-SGE-REICやコントロールベクターなど供給していただいた。コントロールとなるsurvival 実験を行うことができた。 さらに、本年度は、bevacizumab単独に比して、bevacizumabとRAMBOを併用することでの相乗効果や浸潤性の変化について検討した。In vitroでの検討で、bevacizumab単独群においてはcontrol群と比して有意に遊走・浸潤細胞は増加した。一方でbevacizumabとRAMBO-CM併用群ではbevacizumab単独群と比して遊走・浸潤細胞は有意に減少した。In vivoにおいてもbevacizumab投与群ではcontrol群と比して浸潤が強く見られたが、bevacizumabとRAMBO併用群では抑制された。さらにbevacizumabとRAMBO併用群ではbevacizumab単独治療群と比して有意な生存期間の延長が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、Bevacizumab、cilengitide、またはPD-1阻害剤により遺伝子治療を増強するメカニズムを調べる。コントロール、Ad-SGE-REICまたはOV、薬剤、Ad-SGE-REICまたはOV +薬剤の4群でmicroarray, プロテオミクス、次世代シークエンスをおこなう。Ad-SGE-REICまたはOV注入後に屠殺し、脳腫瘍からmRNAを抽出し、GeneChipを用いる。次世代シークエンスにてメチル化を確認する。クラスター分析とオントロジー分析、Pathway 解析を行う。Quantitative RT-PCR を行い発現の検証をする。プロテオミクスは、全タンパクを抽出し、2次元電気泳動により分離する。Gene chip, プロテオミクスから選ばれた因子をターゲットとする。統計学的データ解析を行い、学会発表・論文投稿する。
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Causes of Carryover |
平成30年度は、物品費を節約、また研究室に既存の消耗器材等を利用したため次年度への使用額が生じた。繰り越しされる額は、解析の費用(外注)また研究成果発表のための学会出張旅費、論文作成費等へ充てる予定である。
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Research Products
(42 results)
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[Journal Article] Fibroblast growth factor 13 regulates glioma cell invasion and is important for bevacizumab-induced glioma invasion.2018
Author(s)
Otani Y , Ichikawa T , Kurozumi K , Inoue S , Ishida J, Oka T , Shimizu T , Tomita Y , Hattori Y , Uneda A, Matsumoto Y , Michiue H, Date I
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Journal Title
Oncogene
Volume: 37
Pages: 777-786
DOI
Peer Reviewed
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