2020 Fiscal Year Annual Research Report
glioblastomaの浸潤機構におけるFLNCを中心とした分子機構の解明
Project/Area Number |
17K10871
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
新里 能成 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (00464470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 宏文 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00264416)
有田 和徳 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (90212646)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | glioblastoma / FLNC / MMP2 / 浸潤 |
Outline of Annual Research Achievements |
Glioblastoma(GBM)は非常に悪性度が高く治療困難な腫瘍である。その理由のひとつは、GBMが運動能、浸潤能が非常に高く、周囲の正常脳に広範囲に広がっていくため、手術で全摘出を行うのことが困難であるためである。このことは、GBMの運動能、浸潤能を抑制することは、GBMの進行を抑えることにつながることを意味する。我々は、GBMにおける新たな治療標的になり得る因子を探索する目的で、米国立癌研究所が提供している大規模ながんゲノムデータベースであるThe Cancer Genome Atlas(TCGA)の データを用いて解析を行い、GBMの新しい予後不良因子としてFilamin C(FLNC)を同定した。FLNCは、filamin familyの一つであ る。filamin familyは、filamin A(FLNA)と癌の運動、浸潤との関連は知られているが、FLNCに関しては、あまりよく知られていない。 我々は、FLNCがGBMの運動能、浸潤能を亢進させていると仮説を立てて研究を始めた。まず、我々は、GBM細胞株を用いてFLNC強制発現株、FLNCノックダウン株を作製した。次にボイデンチャンバーを用いて、これらの細胞の遊走能、浸潤能を評価することで、FLNCがglioblastoma細胞の浸潤能を亢進させることを見いだした。また、ザイモグラフィー法を用いたMMP活性の評価により、FLNCがMMP2の活性に関与していることを見いだした。さらに臨床検体を用いた検討で、FLNCが、その予後増悪に関与していることを明らかにし論文を発表した(Br J Cancer. 2019 Apr;120(8):819-826.)。
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