2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of photoimmunotherapy using novel photosensitizer for malignant brain tumors
Project/Area Number |
17K10875
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
秋元 治朗 東京医科大学, 医学部, 教授 (10212440)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Photodynamic therapy / Photosensitizer / M2 macrophage / Malignant brain tumor / Malignant glioma / Mannose receptor / Photoimmunotherapy |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性神経膠腫を主とする原発性悪性脳腫瘍における腫瘍関連マクロファージ ( Tumor associated macrophage: TAM )には、宿主の単球が遊走して腫瘍組織を攻撃するM1マクロファージと、腫瘍組織から分泌されるサイトカインによって腫瘍細胞の不死化や増殖、血管新生促進に関わるM2マクロファージが存在することが知られている。悪性神経膠腫は全ての癌腫の中でもTAMが多い腫瘍であり、中でもM2の分布が目立つ腫瘍であることが近年の研究で明らかとなった。 研究代表者は、M2マクロファージの組織内分布度を100例以上の悪性神経膠腫症例で調査し、実際にPDTを行った症例群におけるPDT効果の差と、M2マクロファージ浸潤度に関連性があるか否かを検討した。 100例超の原発性悪性神経膠腫手術例の切片を作成し、CD68、CD163、CD204、CD205といったマクロファージ抗体を用いた免役組織化学的解析を行った。結果は近日中に脳腫瘍関連学会で公表する予定としている。 又、M2マクロファージに特異的に発現しているmannose receptorに注目、mannnoseを結合した光感受性物質を入手、まずin vitro studyによって、従来用いてきた光感受性物質(talaporfin sodium)と同様の腫瘍細胞殺細胞効果があるか否かを検討した。 その結果では、7種類の脳腫瘍関連細胞株において、感度の差はあるものの、talaporifn sodiumよリも有意に殺細胞効果が高かった。すでに論文化に至っている。今後はマウス脳内グリオーマモデルや皮下グリオーマ移植モデルなどを用いたin vivo実験系で、実際にM2をターゲットとしたPhotoimmunotherapyの可能性を探索してゆきたいと考えている。
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