2022 Fiscal Year Annual Research Report
Stereotactic interstitial photodynamic therapy of recurrent malignant glioma: phase I study
Project/Area Number |
17K10879
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
黒岩 敏彦 大阪医科薬科大学, その他部局等, 名誉教授 (30178115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶本 宜永 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (30224413)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 光線力学治療 / 5-アミノレブリン酸 / 悪性神経膠腫 / 組織内照射 / プロトポルフィリン |
Outline of Annual Research Achievements |
第1相臨床試験を計画したが、照射システムでの開発が更に必要なことが判明した。このため、当初の臨床研究の予定を変更し、照射システムの開発を行うこと とした。 シミュレーションに必要なデータとして脳腫瘍組織内での脳腫瘍組織の波長別の光吸収特性を明らかにし、論文として公表した。一方、ハード面としては、照射用の光ファイバーシステムに関しては、埋込み型の外部電力供給型の光照射システムを開発中である。基礎研究として照射に伴って治療抵抗性である 腫瘍幹細胞にたいする治療効果を増強する条件をin vitro実験によって行った。 また、光線力学治療別の応用方法として、超音波メスとの連動にて自動的な腫瘍切除システムの開発研究を行った。 また、化学療法や放射線療法に対する治療抵抗性を有する幹細胞に対する5-アミノレブリン酸光線力学療法の有効性の検証が重要である。これに関しては、低酸素環境下のグリオーマ幹細胞は、フェロキラターぜ(FECH)の遺伝子発現の増加により、正常酸素下のグリオーマ幹細胞よりも細胞内のPpⅨの蓄積量が少なく、低濃度のPpⅨを蓄積していないにも関わらず、5-アミノレブリン酸-光線力学療法に対する感度の低下は少ないことを証明した。5-アミノレブリン酸光線力学療法は、酸素濃度5%の低酸素状態で存在する低酸素耐性のグリオーマ幹細胞に対して有効な治療法となる可能性を示した。 また、革新的な3次元デジタル外視鏡であるORBEYE(ORB)は、5-アミノレブリン酸を用いた蛍光ガイド下手術に対応したシステムである。そこで,ORBを用いた5-アミノレブリン酸による蛍光ガイド下手術と励起光源の特性を検証した。その結果、ORBでは、手術用顕微鏡と比較して蛍光の視認性が良いため、蛍光モードでも手術操作がしやすいことが判明した。
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