2018 Fiscal Year Research-status Report
パーキンソン症候群の難治性疼痛と歩行障害に対する脊髄刺激の影響
Project/Area Number |
17K10909
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
馬場 康彦 昭和大学, 医学部, 准教授 (50352258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 胤典 東海大学, 医学部, 講師 (50548485)
厚見 秀樹 東海大学, 医学部, 准教授 (30307269)
反町 隆俊 東海大学, 医学部, 教授 (50534731)
松前 光紀 東海大学, 医学部, 教授 (20209604)
瀧澤 俊也 東海大学, 医学部, 教授 (70197234)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | パーキンソン症候群 / 難治性歩行障害 / 難治性疼痛 / 脊髄刺激療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行性核上性麻痺(PSP)や進行期Parkinson病(PD)における姿勢反射障害や歩行障害などの運動症状は日常生活動作を著しく低下させる因子であり,有効な治療法は未だ報告されていない.本研究では,これらの疾患に対して頸椎椎体レベルの腹側及び背側硬膜外腔に留置した電極から脊髄の前索及び後索を刺激し,PSPや進行期PDに伴う姿勢反射障害や歩行障害に対する効果を検討することを目的としている.平成29年度から引き続き症例の蓄積を行いSCSの短期的な効果を検討した.SCS施行後3か月での評価では,PSP,進行期PDともに姿勢反射障害および歩行障害の改善が認められた.また,脳血流SPECTでの評価では前頭前野における血流低下の改善と視床における血流増加が認められた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本邦において,近年におけるパーキンソン症候群に対する新規薬物療法や疼痛改善薬の導入により脊髄刺激療法の適応となる症例に蓄積においては当初の予定より遅延したが,これまでに脊髄刺激療法を施行した症例の研究結果をまとめており,学術雑誌への投稿を準備している.
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Strategy for Future Research Activity |
人体への脊髄刺激療法の影響について,3次元コンピューター電磁界解析モデルを作成し調査を進めている.また,観血的手技をともなう従来の脊髄刺激療法とは異なり,体外からの経皮的脊髄刺激による脊髄内への電磁界形成の可能性についてもコンピューターモデルを用いてシミュレーションを行う予定である.
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Causes of Carryover |
2018年度の研究に当たり,当初予定していた支出が抑えられたため,2019年度に研究に併せて使用する.特に,3次元コンピューター脊髄刺激電磁界解析モデルの作成において発展させるための支出に充てる予定である.
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