2017 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病モデルラットにおける運動療法とVitamin Dの骨・骨格筋に対する作用
Project/Area Number |
17K10920
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
本郷 道生 秋田大学, 医学部, 講師 (50375250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮腰 尚久 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90302273)
粕川 雄司 秋田大学, 医学部, 講師 (60375285)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 糖尿病 / ビタミンD / 骨格筋 / 骨 / 運動療法 / ラット |
Outline of Annual Research Achievements |
骨粗鬆症治療薬のひとつである活性 型ビタミンD製剤は骨量のみならず筋力を改善する可能性があり,運動療法は糖尿病の血糖コントロールだけではなく骨量や筋力を維持する可能性が考えられる.しかし,糖尿病モデルラットにおいて活性型ビタミン D 製剤と運動療法が,骨量や筋量減少を予防・改善するかは明らかとなっていない.そこで,本研究の目的は,糖尿病モデルラットにおいて活性型ビタミン D 製剤と運動療法が,糖尿病による 骨質劣化や筋量減少を予防・改善するか,さらに骨や筋への作用の機序を明らかにすることである.平成 29年度には,プロトコールに沿って動物実験を実施中であり,糖尿病モデルラット(Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty:OLETF)を用い,(1)control 群,(2)トレッドミルによる運動療法群,(3)活性型ビタミン D 製剤(Alfacarcidol)投与群,(4)両治療の併用群の 4 群と,糖尿病モデルでない control(LETO)ラットを加えた5群で以下の項目を計測中である. 1.骨への効果:骨密度測定や骨形態計測,質劣化に関わる AGEs として血中ペントシジン,ホモシステインの測定. 2.筋への効果:筋力測定,筋張力計を用いた筋力,筋疲労の評価と,筋組織標本により筋断面積 の評価. 3.骨格筋の同化・異化に関わる遺伝子(MyoD, Myogenin, Pax7)の発現を,Polymerase chain reaction (PCR)法を用いて測定し,さらに運動療法,ビタミン D 投与に共通した筋力改善に作用すると予想される p38MAPK,PGC1αを Western blot 法を用いて測定し,活性型ビタミン D 製剤と運動療法の筋組織 への治療効果の機序を検討している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在プロトコールを実施中であり,結果の得られたものから順次データを解析中である.
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Strategy for Future Research Activity |
プロトコールで予定された動物実験をすべて終了させ,得られた試料でのデータ収集を進める.得られたデータを解析し,各介入治療群間の比較を行い,結果の分析を行う.結果が得られたところで,学会発表,論文作成を進める予定である.
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Causes of Carryover |
実験で得られた試料の解析が予定どおりの数が実施されず,特に骨格筋遺伝子の解析などに要する費用が次年度に持ち越して実施する予定のため.
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