2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K10930
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田中 雅人 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (20379754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖原 巧 岡山大学, 自然科学研究科, 講師 (70243491)
松川 昭博 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (90264283)
宇川 諒 岡山大学, 大学病院, 医員 (30756656)
塩崎 泰之 岡山大学, 大学病院, 医員 (00596041)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生体材料 / リン酸化プルラン / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
岡山大学では医療機器開発現場の抱える問題点を考慮し新しい高機能材料である多糖誘導体リン酸化プルランを創製して様々な医療用途へと展開してきたが、その新たな成形の一環としてフィルム形状のリン酸化プルランを開発中である。フィルム状にすることで、実際の手術の場面で術者が自在に形成し、狭い術野でも至適位置に設置することが可能となる。今回、そのリン酸化プルランフィルムに、骨形成能を持つ成長因子であるBMP-2を添加することで、整形外科領域に応用可能な優れた薬剤徐放能及び組織再生能を持った骨補填材を開発する。ラット生体内にBMP-2を含有させたリン酸化プルランフィルムを留置し、その留置・徐放能を検討する。ラット低濃度脊椎外科領域における一般的な手術法の一つである脊椎固定術を再現したラット脊椎固定モデルを用い、BMP-2添加リン酸化プルランフィルムをラット腰椎部に留置、マイクロCTおよび組織学的に骨形成能を検討する。また、リン酸化プルランフィルムの細胞適合性を検討するため、ラット骨髄間質細胞を用い、リン酸化プルラン存在下に骨分化誘導を行い、RT-PCR法などを用いて骨分化への影響を検討する。 H29年度は、粉状のリン酸化プルランをフィルム状に成形する技術を確立した。また、ラット生体内、 傍脊柱筋上に低濃度BMP-2を含有させたリン酸化プルランフィルムを留置し経時的に組織を摘出、蛍光免疫染色を行ったところ、BMP-2のみを留置した群と比較し長時間に渡りBMP-2が残存していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りリン酸化プルランの新たな成形法としてリン酸化プルランフィルムを作成した。また、ラット生体内において低濃度のBMP-2がリン酸化プルランフィルムを併用することで長時間に維持されることが証明できた。BMP-2は欧米では骨形成を目的として既に臨床応用されている成長因子であり、そのBMP-2と良好な骨接着能を持つリン酸化プルランを併用することで、BMP-2が効率的に骨組織に取り込まれ、良好な骨形成が期待できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
ラット低濃度脊椎外科領域における一般的な手術法の一つである脊椎固定術を再現したラット脊椎固定モデルを用い、BMP-2添加リン酸化プルランフィルムをラット腰椎部に留置、マイクロCTおよび組織学的に骨形成能を検討する。また、リン酸化プルランフィルムの細胞適合性を検討するため、ラット骨髄間質細胞を用い、リン酸化プルラン存在下に骨分化誘導を行い、RT-PCR法などを用いて骨分化への影響を検討する。今後の臨床応用を目指し、より大型の動物を用いて骨形成能の評価を行う。
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Causes of Carryover |
予定していた実験が順調に進んだため、試薬や実験動物の購入費用を抑えることができた。次年度に予定している実験費用に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)