2017 Fiscal Year Research-status Report
Treatment of chronic pain utilizing GABAergic neuron derived from iPS
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17K10932
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鈴木 秀典 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30393432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒竹 司 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30464324)
田口 敏彦 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40179594)
篠田 晃 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40192108)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / アロデニア / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性期頚髄損傷マウスモデルを作成し、実際に脊髄損傷後8週目にiPS細胞由来神経前駆細胞移植を行った。慢性期脊髄損傷においても、ホスト脊髄の神経系細胞と移植細胞由来の介在ニューロン、運動神経、感覚神経との間で新たなシナプスが形成されていることが免疫電顕における評価にて確認された。さらには、移植細胞由来の神経細胞神経突起をホスト由来の神経系細胞由来のオリゴデンドロサイトが取り囲み、再髄鞘化をサポートしていることも併せて確認された。またこうして新たに形成されたシナプスは、興奮性・抑制性両者のシナプス活動を活発に行っていることが確認された。 運動機能についてはその機能回復が、こうしたあらたな神経回路の再構築により生じている1つの機能回復メカニズムが再確認された。ただし、実際の機能回復は、再髄鞘化や液性因子の関与も大きく関与していることは事実であり、さらなる研究の遂行継続が必要である。 頚髄髄節機能の回復に伴い、上肢運動機能の改善が得られることが確認された。現在感覚機能評価のデータを回収し、実際の異常疼痛の軽減が得られるのかどうかについて確認を行っているところである。また、移植細胞は抑制系のニューロンであるGABAergic neuronにどの程度分化・誘導されているのかについても組織学的に確認を行っている。 現在、本実験に移行し、組織学的評価と機能回復の解析について、個体数を増やして統計学的な解析が可能な実験系へと進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脊髄損傷モデル、アロデニアモデルが確立し、実際の細胞移植を行い、行動学的・組織学的な評価を行い、positiveデータを得ることができた。 preliminaryなデータ解析が終了し、本実験への移行へと進んでいる状況であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現状で研究そのものは予定通り進行しており、予定通り感覚障害の改善の評価と、GABAergic neuronの機能評価を今後進めていく予定である。 マンパワーの確保が研究推進にはもっとも有効な方策であるため、大学院生による研究サポートなどを進めていく予定である。
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Research Products
(5 results)