2017 Fiscal Year Research-status Report
ヒトiPS細胞由来間葉系幹細胞を用いた骨再生療法の確立
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17K10967
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
李 相亮 昭和大学, 医学部, 講師 (40533732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新倉 隆宏 神戸大学, 医学研究科, 講師 (40448171)
福井 友章 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (50437688)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
Direct-plating法を用い、ヒトiPS細胞(201B7株および454E2株)から間葉系幹細胞(MSC)類似細胞へin vitro下に分化誘導し凍結保存していた細胞を解凍し、cell viabilityを確認し、骨・軟骨・脂肪分化能、が保たれていることを確認した。また、表面抗原解析をflow cytometryにて行い、MSC関連マーカーが強陽性であること、血球系マーカーは陰性であること、pluripotent markerであるTRA-1-60およびTRA-1-81はともに陰性であることが確認できた。 免疫不全マウスの橈骨の骨幹部の骨を2 mm取り除く骨欠損モデルを作製し、ヒトiPS細胞由来MSC類似細胞の移植を行った。移植する細胞の分化状態に応じ、以下の3群に分け、骨再生を試みた。(1)担体単独群:細胞を担体内に含有させないもの(コントロール群);(2)骨分化群:MSC類似細胞を担体内に含有させ2週間骨分化培地で培養したもの;(3)軟骨分化群:MSC類似細胞を担体内に含有させ2週間軟骨分化培地で培養したもの。 8週後にX線学的評価(micro CT)を行ったところ、(3)群において旺盛な骨再生を認めた。現在、組織学的評価(骨再生能および腫瘍化の有無を評価)、遺伝子学的評価(PCRにて骨再生関連・ヒト固有マーカーを評価)、骨強度測定を行い、さらなる詳細な骨再生能の評価を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨欠損モデルにおいて、軟骨分化群で旺盛な骨再生能が確認されており、当初の予想通りの結果が今のところ得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、上記3群の組織学的評価(骨再生能および腫瘍化の有無を評価)、遺伝子学的評価(PCRにて骨再生関連・ヒト固有マーカーを評価)、骨強度測定を行い、さらなる詳細な骨再生能の評価を検討していく。また、偽関節モデルを作製し、同様の実験を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
評価項目の見直しにより、当初想定した免疫不全マウスの必要数よりも少ないマウス数で実験を行ったため、予定よりも物品費が下回った。旅費も想定より下回った。 翌年度は、骨再生評価のための試薬を購入し、また研究成果発表・最新知見を得るための学会参加のための旅費および学会参加費(その他)に助成金を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)