2017 Fiscal Year Research-status Report
The role of innate immunology in the patients with early rheumatoid arthritis and resistant-anti rheumatic drugs
Project/Area Number |
17K10995
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高窪 祐弥 山形大学, 医学部, 准教授 (80431641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 理彰 山形大学, 医学部, 教授 (40241707)
佐々木 幹 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (00444034)
長沼 靖 山形大学, 医学部, 客員研究員 (10463811)
大木 弘治 山形大学, 医学部, 助教 (20463812)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 疾患活動性 / 炎症性免疫担当細胞 / グレード分類 / Toll様受容体 / 薬剤抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチの発症早期と晩期関節リウマチ患者,特に薬剤抵抗性関節リウマチ患者と対照となる変形性関節症患者から手術時に採取可能であったヒト滑膜組織を4%パラホルムアルデヒド固定し,パラフィン薄切切片,凍結薄切切片を作製した。それぞれの患者から、十分な説明のもとインフォームドコンセントを得た。組織学的局在分類のために滑膜組織をT細胞マーカーであるCD3を用いて5つの部位に分け,臨床病理学的分類としてHarrisのステージ分類,炎症度評価としてKrenn のグレード分類を使用してそれぞれ評価した。組織学的局在,ステージ分類,グレード分類別に,TLRやNLR陽性細胞とT細胞,B細胞,マクロファージ,樹状細胞の分布,比率,分化度,成熟度を検討した。Toll様受容体は1-9,T細胞マーカーとしてCD3,B細胞マーカーとしてCD20,マクロファージマーカーとしてCD68,樹状細胞マーカーとしてDC-LAMP,DC-SIGN,CD123,BDCA2,線維芽細胞様細胞マーカーとして5B5を用いた。対照として,変形性関節症群を用いた。Harrisのステージ分類、Krenn のグレード分類は、疾患活動性評価 disease activity scoreと関連が見られなかったが、CD3陽性T細胞、CD20陽性B細胞、CD68陽性マクロファージ、5B5陽性線維芽細胞様細胞と相関がみられた。Toll様状態は、各炎症組織にその陽性像が見られたが、特に、薬剤抵抗性関節リウマチにおける炎症の残存を示すグレード分類と相関がみられた。DC-LAMP陽性、DC-SIGN陽性の通常型樹状細胞は炎症度に比例していたが、CD123陽性、 BDCA2陽性形質細胞様樹状細胞は、比例していなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関節リウマチの発症早期と晩期関節リウマチ患者,特に薬剤抵抗性関節リウマチ患者と対照となる変形性関節症患者から、インフォームドコンセントを得て、研究対象となるヒト滑膜組織を採取し、保存可能であった。 それらの組織学的検討を行い、炎症性免疫担当細胞の局在と分布を明らかにし、各細胞におけるToll様受容体の発現を明らかにすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従って、蛍光二重染色法によるToll様受容体陽性細胞の同定を行う。Toll様受容体1-9,T細胞マーカー(CD3),B細胞マーカー(CD20),マクロファージマーカー(CD68),樹状細胞マーカー(DC-LAMP,CD123)の蛍光二重染色法により,共焦点レーザ蛍光顕微鏡を用い,Toll様受容体陽性細胞を同定する。そして、Flow cytometryによるToll様受容体陽性細胞の解析: 末梢血と滑膜組織,関節液を用い,Toll様受容体1-9,T細胞マーカー(CD3),B細胞マーカー(CD20),マクロファージマーカー(CD68),樹状細胞マーカー(DCLAMP,CD123)各細胞のFACS sorting(分取)を行い,その発現強度,炎症性メディエーター (IL-1, IL-2, IL-6, IL-17, IL-21, IL-23, TNF-α, INF-γ,VEGF-A, EGF, VCAM-1, MMP-1, MMP-3, YKL40, Leptin, Resistin)の発現を解析する予定である。
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