2017 Fiscal Year Research-status Report
Applied treatment for cartilage using tenascin C domain (TNIIIA2)
Project/Area Number |
17K11003
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
長谷川 正裕 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (40308664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 啓広 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60196904)
吉田 利通 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80166959)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 関節軟骨 / 軟骨変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
TNCのドメイン(TNIIIA2)投与による関節軟骨変性抑制効果、滑膜炎の検討を行った。TNCの軟骨変性抑制効果は、軟骨細胞増殖に関与するβ1インテグリンを活性化するペプチドTNIIIA2が作用しているか検討するため、マウス膝での変形性関節症(OA)モデルを作製し、関節内にフルレングスの精製TNC、TNIIIA2を投与して、Mankinスコアで軟骨の評価を行い、効果があるかどうかを調べた。実験動物は8週齢の雄のBALB/cマウスを用い、ペントバルビタール麻酔下に、内側傍膝蓋切開で、前十字靭帯と内側側副靭帯を切離し、post-traumatic (PT) OAモデルを作製した。TNCの投与は関節内への局所注射とし、コントロール群にはPBSを投与した。初回投与後2-12週でそれぞれの膝関節の標本を採取した。 PBS投与では術後4週で軟骨変性を認めたが、フルレングスの精製TNC投与例は6週まで変性が抑制され、Mankin scoreは術後4週、6週でフルレングスの精製TNC投与例が有意に低得点(変性抑制)であった。8週では両群とも変性を示し、Mankin scoreに差を認めなかった。TNIIIA2投与例は8週まで変性が抑制され、Mankin scoreは術後4週、8週でTNIIIA2投与例が有意に低得点であった。12週では両群とも変性を示し、Mankin scoreに差を認めなかった。 滑膜の組織学的検討はKrennスコアを用いて行い、滑膜炎がフルレングスの精製TNC、TNIIIA2投与による差があるか検討した。滑膜炎は術後2週では手術侵襲のためかPBS投与例もフルレングスの精製TNCまたはTNIIIA2投与例も炎症を認めたが、4週には軽減し、Krennスコアに有意差はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PTOAモデルを作製し、フルレングスの精製TNC、TNIIIA2を膝関節内に投与した結果、どちらも軟骨変性抑制効果を認め、さらに、明らかな滑膜炎増悪も認めず、動物実験は順調に進行した。
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Strategy for Future Research Activity |
フルレングスの精製TNC、TNIIIA2がin vivoのマウスの実験で関節軟骨変性抑制に有用であることが示されたが、関節内に投与したTNCがどのようなメカニズムで軟骨の変性抑制に役立っているかの検討を推進する必要がある。関節軟骨細胞にTNC、TNIIIA2を添加し、in vitroでanabolicおよびcatabolicな作用を有するシグナルを同定する。培養軟骨細胞のTNC添加の有無による遺伝子発現の変化をPCRで解析したい。
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[Presentation] TNIIIA2, the peptide of tenascin-C, prevents degeneration of cartilage without synovitis in mice osteoarthritis model2018
Author(s)
Tetsuya Hattori, Masahiro Hasegawa, Hironori Unno, Masakazu Morikawa, Takashi Hosoi, Takahiro Iino, Fumio Fukai, Toshimichi Yoshida, Akihiro Sudo
Organizer
Orthopaedic Research Society Annual Meeting 2018
Int'l Joint Research
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