2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of effects of nociceptin/orphanin FQ on tne central respiratory rhythm generators of a matured mammal
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17K11042
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
瀧田 恒一 北海道大学, 大学病院, 講師 (80261311)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 呼吸中枢 / ノシセプチン |
Outline of Annual Research Achievements |
ノシセプチンの成人型呼吸中枢における役割解明のためにI-IIIの項目について検討した。 I:ラットworking heart brainstem preparation の確立:①実験装置の作成:灌流バス(自作)、フィルター装置(自作)、恒温槽、ペリスタポンプ(3台)、灌流液リザーバー(自作)、循環回路を組み合わせ、15-40ml/分、28-33℃で標本を灌流する再循環システムを完成させた。②記録システムの作成:吸引電極、ADコンバーター、コンピューターからなる記録システムを完成させた。③標本の作製:3週齢のWistar雄ラット(40-78g)をイソフルラン麻酔下に除脳し、ラットを横隔膜下で半切し、下行あるいは上行大動脈に挿入した17Gカテーテルより95%酸素5%二酸化炭素でバブリングした灌流液で灌流を行った。横隔神経からの吸気関連電気活動の記録には成功したが、記録可能時間は、30-90分にとどまった。灌流量、灌流圧、灌流液温、送血部位を変えたが、標本生存時間を延長させることはできなかった。 II: ノシセプチンの呼吸中枢作用:比較的安定した記録ができた記録開始15-45分の間にノシセプチン(100nM, n=4;10nM,n=3)を灌流液に投与したところ、横隔神経から記録された吸気活動は、10分以内に消失した。吸気活動消失後灌流液停止によりGaspingの誘発を試みたところ、2例のみGaspingが誘発された。 III:脳幹呼吸リズム関連部位におけるノシセプチン受容体の有無:免疫組織染色法により、ノシセプチン受容体の同定(n=3)を試みたところ、呼吸関連部位(Pre-Bötzinger complex, pFRG)にはimmunoreactiveな細胞は認められなかった。
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