2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K11055
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
古賀 寛教 大分大学, 医学部, 助教 (50468013)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 水素 / 体外循環 / 膜型人工肺 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでは、体外循環における血行動態の破たんによりモデルの観察ができなくなっていた。体外循環確率の際のボリューム負荷による血液希釈および凝固能の低下を主因と考え、昨年度は、同種輸血によるボリュームコントロール、また、へパリン投与量を推奨されるACT目標値200-250sよりやや下げ、150-200sに維持することで体外循環の以前よりは安定した継続が可能となった。また、その後の出血性合併症も少なくさせることで、死亡症例を減じることができるようになった。一方で、体外循環時間を2時間から1時間に短縮し、観察期間早期に死亡する症例は減ったものの、病態改善効果を検討するだけの長時間の生存は依然として厳しく、体外循環時間のさらなる短縮、プライミングボリュームが少ない回路への変更など、さらなるプロトコールの修正を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に続き、体外循環後の観察期間に出血等の合併症を起こさないような条件設定の修正を行っており、ヘパリン投与量の再検討、体外循環時間の短縮などを変更するのに時間を要している。したがって、水素投与の病態改善効果検討には至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き体外循環モデル設定の修正が必要であるため、より侵襲の小さいプロトコールへ変更し条件を確立するとともに、並行して、体外循環中に膜型人工肺から水素負荷を行った際の、血中水素濃度の推移および、経静脈的に水素水を投与する場合の血中濃度推移を計測し、水素負荷効果を判定する。体外循環のプロトコール修正が完了し次第、病態改善効果検討を行う。
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Causes of Carryover |
プロトコール修正による検討が追加され、病態改善効果検討のための測定用のキット購入等が当面必要でない状況が続いていたため出費が抑えられていた。今後、モデル確立のための動物購入費用、および修正プロトコール下で行う動物購入と測定キット購入に使用する予定である。
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