2017 Fiscal Year Research-status Report
遠隔虚血プレコンディショニングのメカニズムを利用した心停止後症候群治療戦略の検討
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17K11060
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
南嶋 しづか 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20622088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 武志 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (80327600)
加藤 純悟 慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (40465018)
井上 敬 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90464932)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キヌレン酸 / 心肺蘇生 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスに塩化カリウムによる心停止を惹起し、体温38度で9分間維持した。まず、酸素濃度cardiopulmonary resuscitation (CPR)に及ぼす影響を調べるため、100%または21%酸素を用いてCPRを行った。CPRからROSCまでの時間は、21%群:119±27秒(n=6)、50%群:91±8秒(n=7)、100%群:63±4秒(n=6)であり、100%酸素吸入群で有意に短かった。 次に、キヌレン酸のに及ぼす影響を調べるため、心停止から8分後(CPR開始1分前)にキヌレン酸40mg/kgまたはVehicleを静注し、21%酸素を用いてCPRを行った。その結果、自己心拍再開率はVehicle群で57%であったのに対し、キヌレン酸投与群では87%と、差はなかった。しかし、キヌレン酸投与群ではCPR所要時間や自己心拍再開までの時間が有意に短かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
キヌレン酸は低濃度酸素を用いたCPRの欠点(CPR時間や自己心拍再開時間の延長)を改善し、CPR成功率を上げることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
キヌレン酸が心肺蘇生の予後に与える影響やキヌレン酸の有効性のメカニズムについて、さらなる研究が必要である。
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Causes of Carryover |
消耗品が計上した予算より安く購入できたため。今後、キヌレン酸の効果解析に必要な消耗品の購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)