2018 Fiscal Year Research-status Report
Investigation for the role of mitochondrial dysfunction and ER stress on SAE
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17K11062
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
内野 博之 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60266476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚島 直美 東京医科大学, 医学部, 助教 (20792211) [Withdrawn]
石田 裕介 東京医科大学, 医学部, 助教 (40805884)
西山 遼太 東京医科大学, 医学部, 助教 (60795607) [Withdrawn]
千々岩 みゆき 東京医科大学, 医学部, 助教 (80407080) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 敗血症性脳症 / CLPモデル / CypDKOマウス / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症関連脳症(Sepsis associated encephalopathy; SAE)の脳障害発症機序は未知で、標的分子も明らかではない。本研究計画では、 SAEの実態をCypD・ MPTと Syvn・ ERAD情報伝達系と 細胞内のクリアランスシステムである オートファジーとの連関解析から 明確にすることを目的とした。SyvnKOマウス作成がなかなか成功せず、Syvn・ ERAD情報伝達系の解析が行えていないが、CypD KOマウスの作成に成功したため、まずは①SAE発症における 脳内代謝にミトコンドリア・CypDが果たす役割の網羅的解析を行うことにした 。 第8-10週令の雄性C57B6 wildマウス をwild群と CypD遺伝子欠損(Ppif-/-) マウス (CypD KO群) を用いて回盲部結紮+2 回穿刺による(CLP)誘発敗血症性脳症モデル(SAEモデル)を作製した 。モデル作製6,18 時間後(wild群と CypD KO群と も に各群3匹の動物を使用、 また、各群のshamとして3匹ずつの動物を使用)に大脳のサンプリ ングを施行して5%(w/w) マンニト ール水溶液10mlを添加し、懸濁し、メタノール800mlを添加する 。 さらに内部標準液500ml添加し30秒間vortexし、2, 300xg、4℃ 5分間遠心して遠心上清350mlx2を限外濾過フィルタにて除タンパクして9, 100xg4℃ 2~5時間遠心してpelletを5%(w/w) マンニトール水溶液10mlに懸濁しCE-TOFMSによる脳内代謝経路のメタボローム解析を行った。Wild群に比較してCypD KO群ではSAE作成6、18時間後の脳内GSHの低下とGSSGの増加が観察され、CypD KO群では脳内抗酸化機能が維持されるという結果が得られた。本結果より、SAEによる脳障害の発症には脳内抗酸化機能低下が関与する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シノビオリン(Syvn)KOマウスおよびCypD KOマウスの作成が思うように進まず、実験計画が1年近く遅れる形となった。特に、シノビオリン(Syvn)KOマウス作成がうまく進まず現在においても作成が成功していない。CypD KOマウスの作成はようやく作成に成功し、今回の結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
シノビオリン(Syvn)KOマウスの作成は試みるが、ダブルKOマウスの作成は難しい状況と言える。そのため、まずは、作成に成功したCypDKOマウスを用いて①DNAchipによる遺伝子発現解析②オートファジーとの関係解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
CypD KOマウスの作成がなかなか進まず、研究に必要とされる試薬などの消耗品の必要性が年度後半まで少なかったため。本年度は、CypD KOマウスが完成したのでSAE誘発におけるクリアランス現象であるオートファジー形成の検証とCypD・MPTとSyvn・ERAD情報伝達系のオートファジー発現(mitophagy とER-phagy)に果たす役割の解明を進めていく。第8―10週令の雄性C57B6 wildマウスをwild群、SyvncKOマウス群、CypD KOマウス群を用いてSAEモデルを作製し、モデル作製12時間後、1、2日後(各時間・両群とも5匹のラットを使用)に4℃ 2%パラホルムアルデヒド+2.5%グルタールアルデヒド加0.1Mリン酸バッファー溶液で灌流固定して、大脳(視交叉より2mm後方)の冠状断面3%グルタールアルデヒド+1%リン酸バッファー加4酸化オスミウムにて後固定後にエポン包埋し0.12mmで薄切切片を作成し、0.2%クエン酸鉛+1%酢酸ウランにて染色した後に走査電顕にてオートファゴソームおよびオートリソソーム形成の有無を解析する。抗LC3B抗体と抗p62抗体を用いたimmunoblotting法を行う。デンシドメトリーにてLC3-II(脂質修飾型)/LC3-I比(オートファゴソーム形成・量を反映), p62の減衰スピード(分解能を反映)を評価する。
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[Journal Article] The NRF2-PGC-1β pathway activates kynurenine aminotransferase 4 via attenuation of an E3 ubiquitin ligase, synoviolin, in a cecal ligation/perforation-;induced septic mouse model.2018
Author(s)
Ishida Y, Fujita H, Aratani S, Chijiiwa M, Taniguchi N, Yokota M, Ogihara Y, Uoshima N, Nagashima F, Uchino H, Nakajima T.
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Journal Title
Mol Med Rep.
Volume: 18
Pages: 2467-2475
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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