2018 Fiscal Year Research-status Report
局所鎮痛と下行性抑制系の賦活を組み合わせた徐放薬で行う周術期鎮痛法の開発
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17K11069
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 敏之 群馬大学, 医学部附属病院, 非常勤講師 (70455989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 祐介 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (20805056) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 局所麻酔 / 徐放薬 / 多施設 / ネパール |
Outline of Annual Research Achievements |
インドネシアのようなインフラ整備の整わない環境においてはリドカイン徐放シートの適応の対象としている熱傷、外傷のような疾患が多いため本研究への期待が高く、今回さらにネパールでの共同研究も視野に現地での詳細なフィールド調査ならびに研究支援を9施設で行ってきた。 医療制度の異なるネパールでは使用薬剤はすべて個人負担であり一部の人を除きほぼ医療保険には加入できていない。そのため、徐放薬の研究により安価で安全な効果的な周術期の鎮痛を得ることができれば、低所得層者の多いネパールでは医療負担の減少が期待でき多くの需要があると推察される。全身麻酔のコストは非常に高いため区域麻酔、局所麻酔の需要が高く、使用される局所麻酔薬は主にリドカイン、ブピバカインでロピバカインも使える施設も散見される。薬剤入手のルートは主にインドからでネパールからの供給は数割にとどまりインドで製造されない薬剤は入手困難であり使用できない。そのためデスフルラン、スガマデクス、レミフェンタニルなどは非常に高価であると思われるが、そもそも入手不可能であり、ネパールでは質の高い全身麻酔は提供できず、区域麻酔、局所麻酔のほうが安価で安全であり、需要が高いもう一つの理由でもあり、日本以上に多用されておりその技術も十分なレベルにある。しかし貧困な国の経済状況から設備に制限があり、感染予防や研究を行う充分な設備は整っていないため、学位を持っている麻酔科医はほぼ、海外留学によるものであり、国内での研究に対する関心もある程度高いようである。 新たな局所麻酔徐放薬に関しても関西大学と丸石製薬とも共同し、新たな徐放手法でのレボブピバカイン徐放薬作成に着手し、韓国のイオン化局所麻酔の作成も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
途上国で研究がすでに始まっている予定であったが、まだ、調査準備の段階であり遅れているといわざるを得ない。その理由として、自分個人の勤務地の移動や研究論文作成、海外渡航準備に予定以上の時間がかかり、遅れたものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究の中心をインドネシアやネパールへ移行し、基礎研究や動物実験は引き続き申請者の施設で行う。しかし、基礎研究や動物実験においては人事異動にともない研究活動が地理的に制限され他の研究協力者が必要になってくると思われる。
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Causes of Carryover |
前倒し請求したため。 研究計画より遅れが目立つ徐放性ロピバカインの作成を予定している。
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Research Products
(1 results)