2019 Fiscal Year Research-status Report
局所鎮痛と下行性抑制系の賦活を組み合わせた徐放薬で行う周術期鎮痛法の開発
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17K11069
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 敏之 群馬大学, 医学部附属病院, 非常勤講師 (70455989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 祐介 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (20805056) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 徐放薬 / リドカイン / 外傷 / 周術期 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフラ整備の整わない環境においてはリドカイン徐放シートの適応の対象としている熱傷、外傷のような疾患が多いため、ネパール国での共同研究を視野に調整を行ってきた。しかし、深刻な麻酔科医不足問題や、国の経済状況から薬剤を含む物資の流通・調達の制限、また感染予防や研究を行う充分な設備が整っていないなどの理由のため断念した。また、インドネシアにおける共同研究においてもあともう少しというところまできたがコロナウイルスパンデミックの影響をうけ中断せざる負えない状況となってしまった。 そのため、国内の外傷センターに目を向け外傷に特化した麻酔業務を行い、リドカイン徐放シートの外傷分野における適応を模索した。また、外傷患者の周術期管理において麻酔科医が積極的に介入し、とくに適切な術後鎮痛や麻酔方法を選択することは患者の予後を改善し、外傷と麻酔の重要性を示した。今後これを生かし徐放薬の作成や、臨床試験を行っていく予定である。 鎮痛補助薬といわれるα2アドレナリン受容体作動薬(デクスメデトミジン、クロニジン)やTCA(アミトリプチリン、アモキサピン、ノルトルプチリン)、SNRI(デュロキセチン)、SSRI(パロキセチン、フルボキサミン)、プレガバリン、ガバペンチンといった薬剤の徐放化や、それら薬剤と局所麻酔との同時徐放化に着手した一方で、また、引き続き新たな徐放手法でのレボブピバカイン徐放薬作成、イオン化局所麻酔の作成も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
途上国で研究がすでに始まっている予定であったが断念するに至った。その理由として、自分個人の勤務地の移動や研究論文作成、海外渡航準備に予定以上の時間がかかり、遅れたものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究の中心を国内の外傷センターへ移行し、基礎研究や動物実験は引き続き申請者の施設で行う。しかし、基礎研究や動物実験においては人事異動にともない研究活動が地理的に制限され他の研究協力者が必要になってくると思われる。
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Causes of Carryover |
研究に遅延が生じたため。 使用計画として、局所麻酔薬や鎮痛補助薬の購入を含む消耗品の購入、および最終年度としての研究成果の発表を予定している。
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Research Products
(8 results)