2018 Fiscal Year Research-status Report
マクロファージ特異的Toll Like Receptor 4の脳動脈瘤への影響
Project/Area Number |
17K11074
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
三井 一葉 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (90568106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 忠彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (90293448)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脳動脈瘤 / Toll Like Receptor 4 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳動脈瘤の破裂に関して炎症の関わりが注目されている。Toll Like Receptor 4(TLR4)は炎症の重要な因子であるため脳動脈瘤との関係が示唆される。しかし、TLR4と脳動脈瘤の関係を明確に示した研究はない。また、一般的な麻酔薬であるプロポフォールはTLR4機能を抑制することで脳内の炎症を抑制する。研究代表者はこれまでに、体内の全てのTLR4機能を非特異的に欠損させると脳動脈瘤の破裂率が低下することを突き止めた。本研究の目的は、マクロファージ特異的TLR4が脳動脈瘤に影響するのか解明し、そのメカニズムを調べることである。マクロファージ特異的TLR4と脳動脈瘤の関係を解明し、今後TLR4機能抑制を通じてプロポフォールが周術期の脳動脈瘤破裂を予防していくか検討する予定である。 昨年度はマクロファージ特異的TLR4ノックアウトマウス(TLR4f/fLysMCreマウス)を用いて、脳動脈瘤の破裂率にマクロファージ特異的TLR4が関与するか検討を行った。マクロファージ特異的TLR4ノックアウトマウス群において脳動脈瘤の破裂率低下が認めらた。マクロファージ特異的TLR4が脳動脈瘤の破裂に影響していることを明らかにした。 本年度は、TLR4KOマウスおよびTLR4f/f LysMCreマウスを用いて、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)で炎症性サイトカインの発現の程度を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TLR4KOマウスおよびTLR4f/f LysMCreマウスを用いて、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)で炎症性サイトカインの発現の程度を確認するという当初の予定通り計画は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
TLR4KOマウスおよびTLR4f/f LysMCreマウスを用意する。TLR4をターゲットにした抗体(Goat抗TLR4抗体)とマクロファージをターゲットにした抗体(Rabbit抗CD45抗体)を用いて蛍光免疫染色し、それぞれの発現の程度を対照群と比較する。脳動脈瘤においてTLR4とマクロファージの発現の関係性を解明する。
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Causes of Carryover |
リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)に使用する消耗品などが当初の予定より少額で済んだため、次年度使用額が生じた。次年度使用額と翌年度分として請求した助成金を合わせ、蛍光免疫染色法を用いて脳動脈瘤においてTLR4とマクロファージの発現の関係性を解明する予定である。
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