2019 Fiscal Year Research-status Report
内側不安定型膝関節症誘導モデルマウスの疼痛メカニズムの解明
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17K11108
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 亜矢子 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70444544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井浦 晃 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40467551)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膝関節症 / 脊髄後角膠様質細胞 / シナプス電流 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに5週齢マウスで内側不安定型膝関節症モデルマウスを作成し、Linton社製Incapacitance testerを用いたKnee-bend Scoreを測定したところ、術後約7週後より患側への荷重の割合が健側と比較し有意に減少し、機械刺激に対する閾値低下を示すことを明らかにした。本年度は術後7週後のマウスの脊髄スライス標本を作成し、パッチクランプ法を用いて、脊髄後角膠様質細胞よりシナプス電流を測定することを試みたが、幼若マウスと比較し、スライス標本の状態を維持することが難しく、安定した記録を得ることが難しかった。 そこで、膝関節への手術を生後4週齢のマウスに施行し、生後10週齢(術後6週)でパッチクランプ法を施行した。申請者がこれまで行ってきた5週齢での脊髄スライス標本作成と比較すると、細胞を安定し維持することは難しいが、何とか記録できる状況となっており、現在、記録した抑制性電流および興奮性電流を正常マウスと統計学的に比較検証している。また、この条件下で膝関節症を発症しているかを確認するためにKnee-bend Scoreの測定および機械刺激に対する閾値測定も併せて行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
比較的週齢の進んだマウスを用いた脊髄スライス標本からのパッチクランプによる電流測定を行うことが手技上非常に難しく、スライス作成における手技の工夫に時間がかかった。また、電気生理学実験と膝関節症による痛み発症の時期との条件設定にも時間がかかり、研究の遂行は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
10週齢でのマウスより脊髄スライス標本を作成し、パッチクランプ法による電流測定を行う手技は確立しつつあるが、術後6週齢で膝関節症による膝痛を発症しているか、現在検証中のためはっきりしない。もし、この条件で痛み刺激への閾値低下が認められない場合、in vivoパッチクランプ法による電流測定を考慮する。In vivoパッチクランプ法では脊髄をスライス法本に作成することなく、電流を測定できるため、週齢が進んだマウスからでも活動性の高い細胞から測定できる可能性が高いと考えられる。
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Causes of Carryover |
初年度購入予定であった計測器が他グループより借用できることとなり、購入の必要がなくなったため、費用を削減できた。しかし、進行具合の欄で述べた通り、電気生理学実験を行うにあたり、条件設定などの改善が必要であったため、動物の購入・維持費や試薬の購入費が予定より増加した。維持にかかわる動物実験施設の使用量はその他の項目で計上しており、次年度も引き続き必要と考える。
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