2017 Fiscal Year Research-status Report
Glycoconjugate biomarker of Prostate cancer
Project/Area Number |
17K11120
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 明宏 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70344661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 慎一 東北大学, 大学病院, 講師 (10622425)
安達 尚宣 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20706303)
荒井 陽一 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50193058)
山田 成幸 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (60509256)
佐藤 信 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (70282134)
三塚 浩二 東北大学, 大学病院, 講師 (80568171)
川崎 芳英 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80722256)
嶋田 修一 東北大学, 大学病院, 助教 (80749218)
佐藤 琢磨 東北大学, 大学病院, 助教 (80804856)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 生検組織 / 前立腺全摘術 / 再発予測 / 予後予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちがこれまで独自に開発した泌尿器癌に関する糖鎖マーカーの研究から、①抗体5F3(抗DSGb5抗体)が前立腺全摘術後においてGleason scoreとは独立したPSA再発予測因子であること、②DSGb5の発現はGleason scoreとは相関せず、約4割の患者で発現が認められること、③DSGb5高発現の患者では有意に前立腺全摘後のPSA再発率が高いことなどを、報告したきた。本研究では、PSA高値などのために系直腸的系統的前立腺針生検の適応となった患者の前立腺生検組織に対して、抗体5F3を用いてDSGb5の発現を評価することで、前立腺全摘標本での被膜外進展や脈管侵襲などの病理学的パラメーターの予測因子となり得るか、さらに、前立腺全摘後のPSA再発予測因子となり得るか調べることを主たる目的としている。当院において2005年から2012年に前立腺癌の診断で前立腺全摘術を施行した患者の、前立腺癌診断に際して施行された系直腸的系統的前立腺生検を行った患者の検体を収集し、前立腺針生検標本でのDSGb5の発現を免疫染色にて検討することで、これらの因子を予測可能かどうかの検討を行った。現在、前立腺生検組織に対する抗体5F3を用いた安定で再現性のある戦傷方法を確立するべく、詳細な条件検討を行うことで、小さな生検組織でのDSGb5発現を検出することが可能となった。染色性と病理学的パラメーターや全摘後の臨床経過を比較検討する解析を行って予測因子となり得るかを詳細に解析している最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前立腺癌と診断された患者の生検組織を用いて、糖鎖抗原DSGb5の発現様式を評価する研究を行っている。生検組織は容積が小さいために、安定で再現性のある染色法を確立することが肝要であり、この方法を確立するのに時間を要した。これを克服するために様々な因子を解決し、ようやく研究が進行しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
安定で再現性のある染色方法を確立した後に、症例数を増やして、前立腺生検組織でのDSGb5糖鎖発現を調べて、前立腺全摘標本での病理学的パラメーターを予測する因子となり得るか、また、前立線全摘後の再発予測因子となり得るか評価していく。
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Causes of Carryover |
平成29年度には、前立腺針生検組織に対する安定した再現性のある染色方法を確立することが研究の主体となったため、当初予定していた前立腺癌細胞を用いた基礎実験は、平成30年度に行うこととしたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、平成30年度の助成金と合わせて前立腺癌細胞を用いた基礎実験に関わる消耗品費として使用する計画である。
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